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弱みのケアよりも強みの育成を重視する。発達障害の困難を希望に変える「こどもみらい園」

2 「自分を表現する方法を一緒に探す」ひたむきな指導に子どもは応えてくれる

具体的な指導方法については、一般教育施設とどういった部分が最も異なるのでしょうか。

池田:「勉強をする場」を提供するというより、「じっくり自分を表現してもらう時間」を提供していることでしょうか。社会一般的なルールに基づく判断を一旦排除して、その子を知ることとその子の考えを聞くことだけに全力を注いであげる。社会では普通に生活しているだけで様々なルールに縛られているので、あるがままの子どもの現状を理解する。そのような時間は作ろうと思わないと作れないものなのです。

一見すると「教育すること」の真逆を行っている気がしますが、そうすることで本当に子どもがやりたいことや必要としていることが判ってくるんです。

教室では、ただひたすら子どもと対話をする
教室では、ただひたすら子どもと対話をする

そのように接していく中で、お子さんにはどういう変化が生まれるのでしょうか。

池田:教室では好きなことができますが、「なぜそう思うのかを講師にわかりやすく伝えること」を必ず行ってもらうようにしています。そうすることで、最初は意思疎通がうまく図れなかった子どもも、しっかりと「相手がいること」を意識してくれるようになり、意味のある会話が成立するようになります。

時には子どもの考えを講師が別の側面から説明してあげるなどして丁寧に対話を繰り返すうちに、子どもは自分で考える癖がついてきて、今までできなかった応用的な思考が可能になってきます。それが言葉だけでなく日常動作に応用ができるようになってくると集団にも少しずつ自然に溶けこめるようになっていくんです。大体のお子さんが3ヶ月程度で、振る舞いに変化が出てきますね。

園には発達障害児や子育て支援施設での実務経験を持つ講師も多く、その上で子どもの「強み」を伸ばす教育方針に理解があるからこそ全力で取り組んでいます。そんな講師の全力に、子どもたちも応えてくれているんだと思います。

授業後の教室には独創的な子どもたちの世界が広がる
授業後の教室には独創的な子どもたちの世界が広がる

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