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アクセシビリティを高めるための診断ソフトウェアツール群の提供 (富士通) (3/4)

3. 診断ソフトウェアツール群の概要

「富士通アクセシビリティ・アシスタンス」とは、「ウェブインスペクター(WebInspector)」「カラーセレクター( ColorSelector )」「カラードクター( ColorDoctor )」という3つのソフトウェアツールの総称です。

ウェブインスペクター」は、HTMLソースを解析し、アクセシビリティ上問題のあるところを指摘する診断ソフトウェアです。JIS X 8341-3:2004や、「富士通ウェブ・アクセシビリティ指針」をもとに、既存のウェブサイトに対して診断を行います。そこでピックアップされた問題点には解説が表示され、修正すべき箇所をビジュアルで確認することができます。さらに、HTMLだけではなくCSSについても診断が可能です。

カラーセレクター」は、背景色と文字色の見やすさを判定するソフトウェアです。スポイト機能(※1)でディスプレイ上に表示される背景色と文字色を選択すると、結果が○×で表示されます。色のRGB値(※2)を入力して判定することもでき、またウェブサイトだけではなく、企画書やプレゼン資料などの配色も確認することができます。
※1 スポイト機能とは、画面上に表示されている色をすいとって簡単に選択できる機能
※2 RGB値とは、コンピュータで色を表現する際に用いられる表記法RGB(R=Red 赤、G=Green 緑、B=Blue 青)の数値

カラードクター」は、グレースケール(※3)や色覚特性(※4)ごとに、実際にどのように見えるのかをシミュレートして表示することができるソフトウェアです。既存のウェブサイトを確認するときは「ブラウザモード」でURLを指定し、企画書やプレゼン資料などを確認するときは「透過モード」を起動させます。また、Flashなどの動画の確認も可能です。
※3 グレースケールとは、コンピュータにおけるの色の表現方法のひとつで、白と黒の濃淡だけで画像を表現する方法のこと
※4 色覚特性とは、人間の目にある色を感じる細胞でR(Red赤)・G(Green 緑)・B(Blue青)を別々に感じる仕組み

これらは独立したツールとしてだけではなく、例えばコンテンツマネジメントシステム(CMS)の機能の中に組み込む形で利用することもできます。ウェブページをCMSで作成し、プレビューのような形で「アクセシビリティチェック」をクリックすると、「ウェブインスペクター」が呼び出され、CMSで作成したHTMLソースをチェックしてくれる、という仕組みです。現在、「i-CityPortal(自治体ポータルシステム)」や「WebコアEnterprise(企業向けWebコンテンツ管理パッケージ)」、「GWebLink-Neo(オープンソースCMSパッケージ)」などのCMSに搭載されています。

ウェブインスペクターの画面写真【拡大写真】 カラーセレクターの画面写真【拡大写真】 カラードクターの画面写真【拡大写真】
(左から)「ウェブインスペクター」、「カラーセレクター」、「カラードクター」の画面

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