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小林さんは、ロービジョンの社員のユーザビリティを見た時、具体的にどのように感じられたのでしょうか?
小林:ロービジョンの社員に「kintone」のメインメニューを操作してもらった際、「私にはここに何て書いてあるのか分からないので、勘でクリックします」と言われたことにとてもショックを受けました。「チームワークあふれる社会を創る」と言っているのに、自社の社員にすら満足に使えないシステムを作っていることに違和感がありました。
それで、アクセシビリティがチームでアクセスするために不可欠だと考えられたわけですか?
小林:そうですね。ロービジョンの社員のユーザビリティテストを見たことで、アクセシビリティに関心を持つようになりましたが、障害者だから高齢者だからではなく、チームに参加したいと思っている人に参加してもらい、誰かを仲間はずれにしないことがチームを作る上で一番基本的な部分です。それを実現するために、社内でアクセシビリティの重要性を啓発する必要がある、と考えました。
アクセシビリティは何か特別なもので、専門的に理解している人に聞かないと何もできないというのではなく、全社員がアクセシビリティに関するスキルや教養を身に付けることが大切です。
杉崎:アクセシビリティは「開発の人たちが意識していれば良いこと」とか「営業は関係ない」と思われることがあります。もちろん作り手が意識するべきことではありますが、ユーザーであるお客様と接する営業も無縁ではありません。誰もがアクセシビリティを自分事として考えて欲しい、と願いながら活動しています。