株式会社アイエスゲート
事業名 | 「聴覚障がい者向けX線検査におけるクラウド型支援システム」の開発とサービス提供 |
---|---|
事業者名 | 株式会社アイエスゲート |
成果展示概要 | 耳が聞こえない聴覚障がい者や耳が聞こえにくい難聴者の方々にとって困る施設は病院といわれています。 X線検査の殆どは音声指示で行われており、特に、胃部X線検査は体位変換や呼吸の指示など様々な指示を操作室から検査室内の被検者へ音声指示を行う為、聴覚障がい者だけではなく、検査を行う検査者にとっても困難な検査となっています。そこで、聴覚障がい者の方々が胃部X線検査を受診した際に円滑に検査が行えるように、音声指示内容を液晶モニターやヘッドマウントディスプレイにイラストや文字等で表示して被検者に伝える胃部X線検査支援システムを開発しました。 開発したシステムの検査者側操作端末と被検者側の表示端末を展示して、実際に体験をしていただきました。 |
成果発表概要 | 今、2人に一人ががんになると言われています。 死亡原因の1位は「がん」で3.5人に1人は「がん」でお亡くなりになると言われています。 また、「がん」は発見が早い程、生存率が高いと言われています。 一方、聴覚障がい者の方々にとって利用困難な施設の1位は病院と言われています。 X線検査では、「指示が聞こえない」など病気という不安に加え、コミュニケーションの不安もあることから余程の病気にならない限り、聴覚障害者の多くは病院に行かないともいわれています。 胃がん検診で行われる、胃部X線検査は、一般的に体位変換や呼吸の指示など様々な指示を操作室から検査室内の被検者へ音声で指示を行う為、聴覚障がい者の方々はもちろん。日本語がわからない外国人の方々や健聴者だけではなく、検査を行う検査者にとっても困難な検査となります。 このような背景から、胃部X線検査支援システムを構築いたしました。 通常音声で行っている指示を、検査者側がタブレット端末操作し、その操作によって被検者側のヘッドマウントディスプレイや液晶モニタ等の表示媒体に表示されます。 表示される内容は、イラストやアニメーションと文字の構成です。 これまでに、本システムをご体験していただいた方々からは、このような感想をいただいております。 <聴覚障がい者の方々> ・バリウム検査は、指示がわからないからいつも困っている。このようなシステムがあると助かる。 ・イラストと文字でわかりやすい。 ・このようなものがあるとは知らなかった。これがあると検査を受けやすくなるから普及してほしい。 ・全く聞こえないので、胸のレントゲン検査は何とかなっても、バリウム検査はいつも断られていた。 色々なところで使われるようになってほしい。 <健聴者の方々> ・バリウムの検査を受けた時に、右や左が途中でわからなくなるから、聞こえない人だけではなく、聞こえる人にも良いと思う。 ・日本語がわからない外国人の方々にも役に立つのでは ・少し右など体の向きの程度がどれくらいかがわかりやすい ・バリウム以外の他の検査でも役に立つと思う。 ・これからはバリアフリーの時代だから、このようなシステムがどこでも当たり前に使用されるようになると思う。 本システムをご体験していただいた診療放射線技師の方々からは、このような感想をいただきました。 <診療放射線技師の方々> ・特に僅かな右向き左向きの体位変換指示を口頭(音声)で行う場合、検査者側の「少し右」と言葉をイメージする被検者側の「少し右」には差がある為、検査者が思うような体位変換が行えない場合がある。 本システムのように、イラスト表示により明示出来て、更に微調整を検査者側が任意に行え、それがそのまま被検者に表示される事は画期的である。 ・視覚的に具体的な体位変換の指示が表示される事は、聴覚障がい者や外国人だけではなく普段日本語音声で指示を聞きながら検査を受診している健聴者にも有用と考える。 ・障がい者差別解消法が施行されたこともあり、医療機関でも合理的配慮が求められその観点でも、本システムがより多くの医療機関に普及することが望ましいと思う。 今後は、一つの言語として手話にも対応したいと思います。 その他のがん検診、特に死亡率1位の肺がん、女性の罹患率1位の乳がんにも対応したいと考えております。 |
参考資料 | − |
成果展示の様子 | 成果発表会の様子 |
以下は、このページの奥付です
原本作成日: 2018年11月30日; 更新日: 2019年8月30日;