現在までに630名もの児童や生徒たちが、「マルチメディアDAISY版教科書」を使って学習を行っています。
実際に学校の先生や保護者の方からお話を聞くと、DAISY版教科書によって大きな効果が見られたというのが、学習障害、中でもディスレクシア(読字障害)の子どもたちです。他にも、自閉症や広汎性発達障害、アスペルガー障害、障害は持っていないが正確にスラスラと読めない人、読めないわけではないがとても時間がかかる人など、今までの教科書では読むことに大変なストレスを感じていた児童や生徒たちが、音声が一緒に入ってくることによって、読むことに対して負担が減り、最後まで読めるようになっていく。その結果が自信につながって、授業に参加できるようになったり、発表を積極的にできるようになったりという、大きな変化を個々にもたらすらしいのです。
もちろんそういった変化は人それぞれで、全員が全員に見られるというわけではありません。でも変化する人は、半年くらい使っただけで目に見える効果が現れてくるので、その速さに先生方がびっくりされているようです。
他にも、「これまで教科書を開くことはなかなかなかったのが、DAISYに対しては意欲的に取り組んでいた」「音読を行うようになった」「漢字も読めるようになってきた」「自分で読んだ時よりも読み取りができるようになってきた」「パソコンという興味を持って取り組める」」「他県の言語も理解できるようになった」「抑揚が上手になった」などという嬉しい声が、先生や保護者の方から寄せられています。
教科書の内容を理解できるようになるだけではなく、それによって学習意欲が生まれたり、集中力がアップしたりという効果が現れているところに、DAISY版教科書の有効性を感じます。そして、学習障害だけではなく、様々な障害、様々な課題を持つ児童や生徒にとっても有益な学習ツールになりえる可能性を秘めていると考えています。
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原本作成日: 2011年3月1日; 更新日: 2019年8月23日;