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文字と音声でコミュニケーションを円滑にする―聴覚障がい者支援アプリ「こえとら」(1/4)

1 障がい者支援アプリ「こえとら」とは?

 聴覚障がい者の方々の多くは、手話の使えない健聴者とのコミュニケーションでは、おもに筆談を使われます。たとえば、道を尋ねたいと思ったときは、ノートなどに「○○までの道を教えてくれませんか?」などと書いて質問すると言った具合です。しかし、筆談は、会話のスピードが遅いうえ、健聴者に「文字を書く」という行為をお願いすることを、聴覚障がい者が遠慮してしまうという問題があります。

 「こえとら」は、そういった問題に対して、健聴者と聴覚障がい者のコミュニケーションをスムーズにするために開発したiPhone向けアプリです。2013年6月にiTunes Storeにリリースしました。

 事前に登録しておけば質問内容が、すばやく表示できるだけでなく、表示された文章の読み上げ機能をつかって、質問された健聴者はアプリからの情報で質問内容を確認することができます。また、スマートフォンに向かって話すと、音声認識によって、それが文章となって表示されるので、会話のスピードも格段に上がります。

健聴者と聴覚障がい者が「こえとら」を使ってコミュニケーションを取る手順
  健聴者と聴覚障がい者が「こえとら」を使ってコミュニケーションを取る手順

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