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いつでも、どこでも、誰にでも読書の喜びを。
電子図書館とそのバリアフリー化への取り組み

4 今後の電子図書館の役割とは

三田市立図書館の「電子図書館」開館からの利用状況データを見ると、約4万人の図書館利用カード保持者のうち、電子図書館利用登録者は約1700人(4.25%)とまだまだ低く、未利用者への周知が大きな課題になっています。さらに、月間平均利用者数も約150人、平均閲覧・貸出冊数約300冊と多くはなく、ユーザーの嗜好を参考にしながら、閲覧可能な蔵書数を増やす必要があります。また、視覚障がい者の利用状況に目を向けると、視覚障がい者用テキスト版検索画面から貸出・閲覧されたのは直近半年間で約100冊と、活発に利用されているとは言えない状況で、周知の問題に加えて、特に高齢者でパソコン操作に不慣れな人への講習会的な活動も必要だと感じています。潜在需要は多いはずなので、その掘り起こしを地道に続けていかなければなりません。

三田市の方針である、「夢を育て、人を育む学びのまち三田」の実現に向けた取り組みを積極的に行っていく中で、市民からは市立図書館の役割に大きな期待が持たれています。電子図書館を利用しづらい方々の状況を改善し、読書を身近なものにすることはとても重要な役割で、地域のイベントに参加し、電子書籍利用促進のための宣伝・周知活動、パソコンでの閲覧体験などを行っています。また、「文化発信基地」として市民団体とイベントを開催するなど活動領域を広げてきており、最近では図書館で開催された郷土史を学ぶセミナーで、後日、その内容を電子図書館に登録し公開するという取り組みを実施し、郷土学習の一環として役立てています。今後は郷土に関する資料を画像化、テキスト化して、電子図書館で閲覧可能にすることで、三田市が目指す「地域の知の拠点」としての図書館の位置づけをより明確にしていきたいと思っています。

館内には喫茶コーナーやゆったりと休憩できる中庭もあって、市民の憩いの場にもなっている。
  館内には喫茶コーナーやゆったりと休憩できる中庭もあって、市民の憩いの場にもなっている。

近隣の三田学園高校図書委員会の生徒が独自に本を選び、棚を作った「青春読書記」コーナー。地域と協力した、さまざま活動が図書館を舞台に行われている。
  近隣の三田学園高校図書委員会の生徒が独自に本を選び、棚を作った「青春読書記」コーナー。
地域と協力した、さまざま活動が図書館を舞台に行われている。

 

取材協力:
三田市立図書館、大日本印刷株式会社
取材日:
2017年1月

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