授業を受けた生徒の反応で、印象に残っているものがあれば伺いたいです。
禿:やはり「出来た」という反応は、とても印象深いですね。これは、肢体不自由の障害を持つ子ども全体の話にもなりますが、たとえば手の動きが不自由だと「出来るようになった」という経験が人生の中ですごく少ないんです。残念なことですが、これまで成功経験に乏しく、出来なかったことを積み重ねてしまっている場合もあります。しかし、今回はプログラミングを通して、出来ることが増えたことで、達成感と充実感を持てたのだと思います。これは、彼らがこれから生きていくうえで、大きな自信につながるはずです。
寺田:最初は、プログラミングの作業を負担に感じてしまわないか少し心配して授業に臨んだのですが、授業が進むにつれ、「これ得意だな」といった声を聞くことができたのは印象的でした。もっとこうした方がよさそうだとか、生徒さんが主体的にアレンジしながら進めていたので、少しほっとしたというか、嬉しかったですね。
肢体不自由な子どもたちが楽しめるプログラミング授業をいちから手掛けた寺田さん