イノベーションデザインイニシアティブ(Innovation Design Initiative : IDI)は、
情報通信研究機構(NICT)における経営および研究開発方針の検討に資するため、
理事長直属のシンクタンク機能として、2020年4月に設置されました。
ICTに関する国内外の研究開発・政策・産業の動向などの情報収集および分析を行い、
その結果をもとに、中長期的視点に立ったICT戦略のデザインや提言を行っています。
また、新たな業務開拓に向けて、いくつかの試行的なプロジェクトを実施しています。
ICT俯瞰報告書
近年発展が著しいICT分野は、豊かな将来の社会基盤を実現するために大きな役割が期待されています。
NICTは、ICT分野を専門とする我が国唯一の公的研究機関として、最先端の情報通信分野の研究開発や研究開発支援業務などに取り組んでいます。
ここでは、ICT分野の最新の研究開発動向や将来展望をまとめた俯瞰報告書を紹介します。
ICT俯瞰報告書
今世紀に入ってから、情報通信技術(ICT)は本格的な普及・発展のフェーズを迎え、今やICTは社会の基盤を支える重要な存在となりました。
さらに、我々の生きる現代社会は温暖化や人口減少などの複雑な課題に直面しており、ICTはこれらの社会課題の解決にも重要な役割を果たすことが期待されています。
本報告書は、ますます重要性が増しつつあるICT分野の研究開発において、その最新動向と将来展望を提供するものです。
本報告書の内容が、我が国の情報通信、経済、行政、教育などの政策担当者や、ICTの研究者コミュニティによって活用され、ICTの発展と安全安心なSociety
5.0の実現に貢献できることを願っています。
ホワイトペーパー
NICTは、ICT分野を専門とする我が国唯一の公的研究機関として、
最先端の情報通信分野の研究開発や研究開発支援業務などを行っています。
本サイトではNICTにおける主要な分野における研究開発活動の方向性を示すホワイトペーパーを公表します。
読者層として、政府、企業、大学、研究機関等、幅広い方々を想定しています。
本ホワイトペーパーによって国内外の様々なステークホルダーの連携、研究開発などの取り組みの重要性を理解いただけると幸いです。
Beyond 5G/6Gホワイトペーパー
諸外国においては、2030年代のあらゆる産業・社会の基盤になると想定される次世代情報通信基盤Beyond
5G/6Gの研究開発が活発化しています。我が国においても国際競争力などの観点から、Beyond
5G/6Gの要素技術をいち早く確立することが重要です。
本ホワイトペーパーでは、今後の国内外の研究機関等と連携し、Beyond5G/6Gの研究開発を加速するため、2030年頃に実現が期待されるBeyond
5G/6Gに関して、それぞれの技術が進展することにより実現することが想定される社会像・ユースケースや、それを実現するために必要な要素技術・研究開発ロードマップ、当機構の取り組みの方向性などをまとめています。
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量子ネットワークホワイトペーパー
現在、国内外において量子暗号や、さらにその先の量子ネットワーク(究極の目標として“量子インターネット”)に向けた取り組みが進んでいます。日本では2020年1月に「量子技術イノベーション戦略」が公表されました。NICTは同戦略における「量子セキュリティ拠点」として、量子ネットワーク関連の最先端の研究開発を推進してきているほか、産学官協創の拠点づくりや人材育成の取り組みを開始しています。
本ホワイトペーパーは、究極の目標として“量子インターネット”を見据え、量子通信に関する国内外の動向、量子ネットワークが実現する社会像・ユースケース、その実現に向けてNICTが取り組む研究開発・ロードマップ、推進戦略などをまとめています。
IDIのプロジェクト
IDIでは、NICT内でいくつかの試行的なプロジェクトも実施しています。
ブランディング活動や、研究開発シーズの社会実装に向けたチャレンジ等、テーマは様々ですが、
いずれも新しい取り組みとして組織横断的に活動を推進しています。
PoCC
共創デザインプロジェクト“PoCC”(Project of
Co-Creation
Design)は、NICT発のイノベーション創出を目指して、研究成果の社会実装に向けた産学官連携コーディネート等を通じた、共創デザインに取り組んでいます。
具体的には、伴走型・組織横断型プロジェクトとして、プライバシー保護連合学習技術“DeepProtect”、音声マルチスポット再生技術“Sound
Field
Control”、空画像から大気汚染物質であるエアロゾルの濃度を推定する技術“SNAP-CII”の3つの技術シーズの社会展開に取り組んでいます。
また、研究推進人材育成プロジェクトとして、NICTの研究者と伴走し、研究資源の導入促進、研究活動の企画・マネジメント、研究成果の活用促進を行って、研究者の研究活動の活性化や研究開発マネジメントを強化する“NICT
Research
Administrator”(NRA)の育成に取り組んでいます。
OpenACT
OpenACT(open-minded action-oriented enact the
plan)は、NICTが魅力ある人材に選ばれるためにマーケティングの手法を取り入れ、新たなアプローチでプロモーション施策を実施しています。
SNSを活用したターゲティング広告、インフルエンサーと研究者の対談、職員インタビュー記事制作等の活動を通して、NICTの認知向上を図り、NICTの研究のおもしろさや、NICTで働く研究職・研究技術職・総合職職員などの雰囲気を、より身近に感じてもらえるように伝える活動を行っています。
組織横断型で多様なプロジェクトメンバー(人財)が活躍しています!
ブランディング
ブランディングデザインプロジェクトでは、NICTの魅力を広く社会に伝え、より多くの方にNICTを知っていただけるように、ブランディングに関する新しい取り組みを進めています。
取り組みの一例として、NICTの原点と存在意義を分かりやすく表現したNICTブランドステートメントの制作を推進しました。このブランドステートメントには、さらなる挑戦を通じて
ICTの持つ可能性を拡げ、皆様と共に未来の社会を創っていきたいというNICTの想いが込められております。
関連サイト
活動報告書
過去のIDIの活動内容です。令和3年度の正式発足後は、NICT年報に年間の活動内容をまとめています。
https://www.nict.go.jp/publication/shuppan/nenpou/