EDR辞書管理システム


1.システム概要
本システムでは、以下のEDR辞書を格納し、検索・表示を行なうためのシステムです。
・日本語単語辞書
・日本語コーパス
・概念(見出し、体系、記述)
注:EDR辞書のV2.0では連接情報の構成が変更になっているので、
本システムでなくV2.0版用のシステムをご利用ください。
EDR辞書(V2.0)は、この秋提供する予定になっております。
また、英語の単語辞書、対訳辞書に関連したツールも近く公開する
予定です。
注:本システムはIPAの「想像的ソフトウェア育成事業」の
「知識ベース増殖のためのソフトウェアの開発」の知識管理の
部分を抽出し、EDR辞書の管理機構としてまとめ直したものです。

2.システム環境
本システムは、以下のハードウェア構成、ソフトウェア構成で動作を
確認してあります。

ハードウェア構成
UNIXワークステーション
Memory 64M
CPU 75MHz

ソフトウェア構成
OS SunOS 4.1.3
Perl jperl, version 4.036 + 1.4(EUC) Oct 31 1993
gcc gcc version 2.7.2

3.インストール手順
提供される物件は、「ソースプログラム」、及び上記環境で作成・テスト
された「実行形式ファイル」です。

3.1 実行環境の設定

OS, Perl, gccを必要に応じてインストールします。これらのインストール
の仕方は各システムのインストール手引書を参照下さい。

・Perlのディレクトリの設定
本システム中では、Perlは/usr/local/bin/jperl に存在するものと仮定し
ています。したがって、もしこのディレクトリにjperlが存在しないようであ
れば、jperlをインストールしてください(あるいは単に存在するディレクト
リが違うだけならコピーするなりシンボルリンクをはるなりして、
/usr/local/bin/jperlとして参照できるようにしてください。


3.2 提供物件

それぞれ、以下の各ディレクトリに格納されています。
./src : 各種コマンドのソースプログラム
./bin : 各種コマンド(実行ファイル)
./man : 各種コマンドの説明

3.3 実行形のコンパイル&リンク

ソースの修正など行なった場合など、 ./binにある実行形を構築し直すので
あれば、./srcでmakeを実行することで、./binの下の実行形が再構築されます。


3.4 本システムの動作環境

本システムの各コマンドは、CD-ROMで提供されているEDR辞書を検索が可能な
ファイルに変換し、その各種辞書(単語、概念、コーパス)の管理環境を参照・
更新します。
そのために、単語辞書、概念辞書、 そして日本語コーパスの管理環境を構築
するコマンド、参照するコマンド、更新するコマンドが用意されています。各コ
マンドの詳しい説明は、 コマンドごとの仕様説明が ./manの下にありますから、
そちらを参照してください。

まず、本システムを使用するためには、EDRの各辞書を管理する環境を構築す
る必要があります。これらについて、「4.管理環境の構築」、「5.検索/参照」
そして「6.更新」で詳しく説明します。


動作環境:各コマンドが参照する各辞書の管理環境は以下の環境変数によって
指定されます。

【環境】
WORD_DB : 単語辞書の管理環境が置かれているディレクトリ

GRAM_DB : 単語辞書の文法情報の管理環境が置かれているディレクトリ

CONC_DB : 概念辞書の管理環境が置かれているディレクトリ

CORP_DB : 日本語コーパスの管理環境が置かれているディレクトリ

CONT_DB : 各辞書の管理用情報を格納したファイルが置かれているディレクトリ


    作成される各辞書のサイズ

4.管理環境の構築

4.1 各辞書の管理用情報の管理環境の構築
日本語単語、概念、日本語コーパス、そのどれかを参照/更新する
ためには、本環境が必要です。ここで管理される情報は既存のレコード数や
新たに使用可能な概念識別子などで、辞書の更新によって本環境も更新され
ます。そのため本環境の構築は、辞書の管理環境を作成する時に1度だけ行
なうことになります。


【処理内容】
ここでは、資源の管理情報を管理する「制御情報ファイル」を初期化
します。

【参照環境変数】
CONT_DB : 各辞書の管理用情報を格納したファイルが置かれているディレクトリ


【構築手順】
1)環境変数( CONT_DB )に、制御情報ファイルの作成先であるディレクトリを
指定します。

例えば
% setenv CONT_DB /usr/db/cont

2)制御情報ファイルの初期化を行なうコマンドを実行します。

% CreCONT
Create [/usr/db/cont].
知識ベース管理DB(/usr/db/cont/CONT_DB)を作成しました。
%


注1:CreCONTの仕様については、 ./man/comm/CreCONT.docを参照のこと。
注2:CreCONTコマンドは、 ./binに格納されています。
注3:本コマンドは辞書の管理機構を構築する際に1度だけ行なえば
良く、日本語単語辞書、概念辞書、コーパス辞書などどれかの
管理環境の構築前に行なうこと。
注4:本環境に格納されている情報に問題があり、修正を加える場合は
SET_CONTDB によって行なうことができます。


4.2 日本語単語辞書の管理環境の構築
単語辞書は、表記情報と文法情報に分け、表記情報から文法情報をリンクする
形で管理します。単語辞書は許す文法属性のセット以外の文法情報を持つものの
登録を禁止しますから、必要な文法情報は先に登録する必要があります。


4.2.1 文法情報管理環境の構築

【処理内容】
ここでは、「日本語単語辞書」の文法情報を管理するファイルを作成します。


【参照環境変数】
GRAM_DB : 単語辞書の文法情報の管理環境が置かれているディレクトリ


【構築手順】
1)環境変数( GRAM_DB )に、文法情報管理ファイルの作成先である
ディレクトリを指定します。

例えば
% setenv GRAM_DB /usr/db/jword


2)EDR日本語単語辞書の文法情報管理環境を構築します。

% cat /CDROM1.5/JWD.DIC | CreateGDB
Create [/usr/db/jword/GDB_ID2INF].
Create [/usr/db/jword/GDB_INF2ID].
(CreateGramDB): Normal End.( put 6291 record. )
%

注1:CreateGDBの仕様については、 ./man/comm/CreateGDB.docを参照のこと。
注2:CreateGDBコマンドは、 ./binに格納されています。
./src/ChishikiKanri/COMMANDの下でリンクされます。


4.2.2 日本語単語辞書管理環境の構築

【処理内容】
「日本語単語辞書」のインデックスやレコードファイルの作成、そして文
法情報へのリンクなど日本語単語辞書管理環境を構築します。


【参照環境変数】
WORD_DB : 単語辞書の管理環境が置かれているディレクトリ

GRAM_DB : 単語辞書の文法情報の管理環境が置かれているディレクトリ


【構築手順】
1)環境設定
・環境変数( WORD_DB )に、日本語単語辞書ファイルの作成先である
ディレクトリを指定します。

例えば
% setenv WORD_DB /usr/db/jword

・環境変数( GRAM_DB )に、4.2.1で設定した文法情報管理ファイルの
作成先であるディレクトリを指定します。

例えば
% setenv GRAM_DB /usr/db/jword


2)EDR日本語単語辞書(40万レコード)の管理環境を構築します。

% cat /CDROM1.5/JWD.DIC | CreateJWD
Create [/home4/WDB_TEST/WORD/HDWD_IX].
Create [/home4/WDB_TEST/WORD/YOMI_IX].
Create [/home4/WDB_TEST/WORD/CP2W_IX].
Create [/home4/WDB_TEST/WORD/JWD].
Put 10000
Put 20000
:::
%

注1:CreateJWDの仕様については、 ./man/comm/CreateJWD.docを参照のこと。
注2:CreateJWDコマンドは、 ./binに格納されています。
./src/ChishikiKanri/COMMANDの下でリンクされます。
注3:本コマンドの実行中にソート用ワークファイルが起動したディレクトリに 一次的に作成されます。

4.2.3 同一語情報管理環境の構築

【処理内容】
同一文法情報を持つ異表記の単語を管理するために、同一語と判定
される語のグループを管理する環境を構築する。


【参照環境変数】
WORD_DB : 単語辞書の管理環境が置かれているディレクトリ

GRAM_DB : 単語辞書の文法情報の管理環境が置かれているディレクトリ


【構築手順】
1)環境設定
・環境変数( WORD_DB )に、日本語単語辞書ファイルの作成先である
ディレクトリを指定します。

例えば
% setenv WORD_DB /usr/db/jword


2)EDR日本語単語辞書の同一語管理環境を構築します。

% cat GroupINFO | InitGROUP

=== ここで入力するGroupINFOというファイルについて=====
EDR の日本語単語辞書から 「読み」、「品詞」、「概念」が
同じ値となる語を同一語グループとしてまとめている。
本環境は、異表記の単語に対する修正漏れが無いよう、修正対象に
関連する語のリストを求めるために使用する。自動的に関連する語に
も修正を適用するのではなく、関連する語に対する修正要求も確認し
てもらうために使用するので、より幅広く関連する語が抽出できるよ
うに「読みの揺れ」にも対応しています。

以下に、この入力ファイルを作成する手順を作成する。
作成手順
% cat /CDROM1.5/JWD.DIC | Group.pl > /tmp/,jwd.g

% sort /tmp/,jwd.g > /tmp/,jwd.g.sort

% cat /tmp/,jwd.g.sort | GTable.pl > GroupINFO

形式は、EDR形式の日本語単語を"#####"だけの行をセパレータにして
区切ったものである。
例えば、

#####
JWD0000093 A[A] A(JLN8,JRNA) A エ’ー JSY
"" "" "" "" "" 0a6ad1 "" "" ...
JWD0000094 a[a] a(JLN8,JRNA) a エ’ー JSY
"" "" "" "" "" 0a6ad1 "" "" ...
#####
JWD0000095 B[B] B(JLN8,JRNA) B ビ’ー JSY ...
:::
#####
JWD0376894 アーキテクチャ[アーキテクチャ] アーキテクチャ(JLN1,JRN1)
アーキテクチャ アーキテ’クチャー JN1 "" ""
"" "" "" 3bd938 architecture 建築学[ケンチクガク]
"architectural technique" 建築の技術 "" 0/0 DATE="89/2/17"
JWD0376895 アーキテクチャー[アーキテクチャー] アーキテクチャー(JLN1,JRN1)
アーキテクチャー アーキテ’クチャー JN1 "" ""
"" "" "" 3bd938 architecture 建築学[ケンチクガク]
"architectural technique" 建築の技術 "" 0/153 DATE="89/2/17"
#####
:::

(ここでは、各辞書内容も表示されているが、実際にはレコード番号のみ)


注1:Group.plの仕様については、 ./man/comm/Grouppl.docを参照のこと。
GTable.plの仕様については、 ./man/comm/GTablepl.docを参照のこと。
InitGROUPの仕様については、 ./man/comm/InitGROUP.docを参照のこと。
注2: Group.pl,GTable.pl,InitGROUPコマンドは、
./binに格納されています。
InitGROUPは、./src/ChishikiKanri/COMMANDの下でリンクされます。
Group.pl,GTable.plは、./src/ChishikiKanri/GROUP_PLにあります。



4.3 概念辞書の管理環境の構築
概念辞書は、概念見出し、概念体系、そして概念記述辞書の3種類の辞書で
構成されています。

4.3.1 概念見出し知識の管理環境構築
【処理内容】
概念識別子に対する内容を記述した「概念見出し辞書」を管理する環境を
構築します。

【参照環境変数】
CONC_DB : 概念辞書の管理環境を構築するディレクトリ


【構築手順】
1)環境設定
・環境変数( CONC_DB )に、概念辞書の管理環境を構築するディレクトリを
指定します。

例えば
% setenv CONC_DB /usr/db/conc


2)概念見出し辞書の管理環境を構築します。

% cat /CDROM1.5/CPH.DIC | CreateCPH


注1:CreateCPHの仕様については、 ./man/comm/CreateCPH.docを参照のこと。
注2:CreateCPHコマンドは、 ./binに格納されています。
./src/ChishikiKanri/COMMANDの下でリンクされます。


4.3.2 概念体系知識の管理環境構築
【処理内容】
概念の分類体系を記述した「概念体系辞書」を管理する環境を
構築します。

【参照環境変数】
CONC_DB : 概念辞書の管理環境を構築するディレクトリ


【構築手順】
1)環境設定
・環境変数( CONC_DB )に、概念辞書の管理環境を構築するディレクトリを
指定します。

例えば
% setenv CONC_DB /usr/db/conc

2)概念体系辞書の管理環境を構築します。

% cat /CDROM1.5/CPC.DIC | CreateCPC



注1:CreateCPCの仕様については、 ./man/comm/CreateCPC.docを参照のこと。
注2:CreateCPCコマンドは、 ./binに格納されています。
./src/ChishikiKanri/COMMANDの下でリンクされます。
注3:本コマンドの実行中にソート用ワークファイルが起動したディレクトリに 一次的に作成されます。


4.3.3 概念記述知識の管理環境構築
【処理内容】
2つの概念間の係り関係を記述した「概念記述辞書」を管理する環境を
構築します。

【参照環境変数】
CONC_DB : 概念辞書の管理環境を構築するディレクトリ


【構築手順】
1)環境設定
・環境変数( CONC_DB )に、概念辞書の管理環境を構築するディレクトリを
指定します。

例えば
% setenv CONC_DB /usr/db/conc

2)概念記述辞書の管理環境を構築します。

% cat /CDROM1.5/CPT.DIC | CreateCPT


注1:CreateCPTの仕様については、 ./man/comm/CreateCPT.docを参照のこと。
注2:CreateCPTコマンドは、 ./binに格納されています。
./src/ChishikiKanri/COMMANDの下でリンクされます。
注3:本コマンドの実行中にソート用ワークファイルが起動したディレクトリに 一次的に作成されます。

4.4 日本語コーパスの管理環境の構築
日本語文に対する解析結果である形態素情報、構文情報、意味情報をまとめた
コーパスを、「単語表記」、「概念識別子」などで検索できるような環境を構築
します。

4.4.1 日本語コーパスの管理環境の構築
【処理内容】
「日本語コーパス」を管理するファイルを作成し、「概念識別子」、「単語表記」
による検索を行なえるようにインデックスを構築します。

【参照環境変数】
CORP_DB : 日本語コーパスの管理環境が置かれているディレクトリ


【構築手順】
1)環境設定
・環境変数( CORP_DB )に、概念辞書の管理環境を構築するディレクトリを
指定します。

例えば
% setenv CORP_DB /usr/db/text

2)日本語コーパスの管理環境を構築
日本語コーパス自体の内容を管理するファイルを構築する。

% cat /CDROM1.5/JCO.DIC | CreateJCO


注1:CreateJCOの仕様については、 ./man/comm/CreateJCO.docを参照のこと。
注2:CreateJCOコマンドは、 ./binに格納されています。
./src/ChishikiKanri/COMMANDの下でリンクされます。
注3:本コマンドの実行中にソート用ワークファイルが起動したディレクトリに
一次的に作成されます。



5.検索/参照

5.1 日本語単語辞書の検索

5.1.1 GetWORD
【処理内容】
「表記」、「概念識別子」、「読み」などで検索し、その辞書内容を
表示するコマンドです。
環境変数( WORD_DB )に、日本語単語辞書の管理環境が置かれている
ディレクトリが指定されていなければなりません。また、単語辞書の
意味情報を表示するために、概念辞書の管理環境を参照します。その
ために概念辞書管理環境を環境変数(CONC_DB)で指定しておく必要が
あります。

【参照環境変数】
WORD_DB : 単語辞書の管理環境が置かれているディレクトリ
GRAM_DB : 単語辞書の文法情報の管理環境が置かれているディレクトリ
CONC_DB : 概念辞書の管理環境を構築するディレクトリ

【起動手順】
1)環境設定
日本語単語辞書の管理環境、概念辞書の管理環境を設定する。

例えば
% setenv WORD_DB /usr/db/jword
% setenv GRAM_DB /usr/db/jword
% setenv CONC_DB /usr/db/conc

2)起動
単語辞書の検索、内容表示が行なえます。

% GetWORD


注1: GetWORDの仕様については、 ./man/comm/GetWORD.docを参照のこと。
注2: GetWORDは、 ./binに格納されています。
./src/ChishikiKanri/WORD_COMの下でリンクされます。


5.2 概念辞書の検索

5.2.1 概念体系知識の検索
【処理内容】
指定した概念の上位および下位の概念表示します。また、表示する概念の
範囲として指定概念からの距離(段数)が指定できます。

【参照環境変数】
CONC_DB : 概念辞書の管理環境を構築するディレクトリ

【起動手順】
1)環境設定
概念辞書の管理環境を設定する。
例えば
% setenv CONC_DB /usr/db/conc

2)起動
対話形式で概念体系辞書の検索や表示が行なえます。

% GetCPC

注1:GetCPCの仕様については、 ./man/comm/GetCPC.docを参照のこと。
注2:GetCPCコマンドは、 ./binに格納されています。
./src/ChishikiKanri/CONC_COM/CPCの下でリンクされます。


5.2.2 概念記述知識の検索
【処理内容】
指定した概念と係り受け関係が見られた概念関係が記述された「概念記述
辞書」を検索し、その内容を表示します。

【参照環境変数】
CONC_DB : 概念辞書の管理環境を構築するディレクトリ

【起動手順】
1)環境設定
概念辞書の管理環境を設定する。
例えば
% setenv CONC_DB /usr/db/conc

2)起動
対話形式で概念記述辞書の検索や表示が行なえます。

% GetCPT

注1:GetCPTの仕様については、 ./man/comm/GetCPT.docを参照のこと。
注2:GetCPTコマンドは、 ./binに格納されています。
./src/ChishikiKanri/CONC_COM/CPTの下でリンクされます。


5.3 日本語コーパスの検索

5.3.1 日本語コーパスの検索
【処理内容】
「表記」、「概念識別子」などで検索し、指定した語を含む日本語コー
パスを表示するコマンドです。

【参照環境変数】
CORP_DB : 日本語コーパスの管理環境が置かれているディレクトリ


【起動手順】
1)環境設定
日本語コーパスの管理環境を設定する。

例えば
% setenv CORP_DB /usr/db/text

2)起動
対話形式で日本語コーパスの検索や表示が行なえます。

% GetJCORPUS


注1:GetJCORPUSの仕様については、 ./man/comm/GetJCORPUS.docを参照のこと。
注2:GetJCORPUSコマンドは、 ./binに格納されています。
./src/ChishikiKanri/EDRCORP_COMの下でリンクされます。



5.4 その他の検索コマンド

5.4.1 単語表記による概念体系の検索・表示
【処理内容】
複数の「単語表記」を指定し、そのそれぞれの単語表記に関係する部分の
概念体系情報を表示する。


【参照環境変数】
WORD_DB : 単語辞書の管理環境が置かれているディレクトリ
CONC_DB : 概念辞書の管理環境を構築するディレクトリ


【起動手順】
1)環境設定
日本語単語辞書の管理環境、概念辞書の管理環境を設定する。

例えば
% setenv WORD_DB /usr/db/jword
% setenv CONC_DB /usr/db/conc

2)起動
指定した単語に関係する部分の概念体系を表示することができます。

% GetPATHfromHDWD


注1:GetPATHfromHDWDの仕様については、 ./man/comm/GetPATHfromHDWD.docを参照のこと。
注2:GetPATHfromHDWDコマンドは、 ./binに格納されています。
./src/ChishikiKanri/COMMANDの下でリンクされます。




5.4.2 複合語の構成要素の候補の検索
【処理内容】
入力された文字列に対して、そこに含まれる文字列の単語の辞書引きを行ない、
連接が可能となる単語辞書のリストを表示する。

【参照環境変数】
WORD_DB : 単語辞書の管理環境が置かれているディレクトリ
GRAM_DB : 単語辞書の文法情報の管理環境が置かれているディレクトリ


【起動手順】
1)環境設定
日本語単語辞書の管理環境を設定する。
また、EDRの日本語単語辞書に付属している連接テーブル(JWD.MAT)を
    環境変数GRAM_DBにセットされたディレクトリにコピーする。

例えば
% setenv WORD_DB /usr/db/jword
% setenv GRAM_DB /usr/db/jword
% cp /CDROM1.5/JWD.MAT $GRAM_DB

2)起動
指定した文字列に含まれる全単語と該当文字列を構成する形態素のリストを
表示することができます。

% GetEDRJWD [-WL/-WLN]

注1:GetEDRJWDの仕様については、 ./man/comm/GetEDRJWD.docを参照のこと。
注2:GetEDRJWDコマンドは、 ./binに格納されています。
./src/ChishikiKanri/COMMANDの下でリンクされます。





6.更新

6.1 日本語単語辞書の更新
更新にあたって以下のチェックが行なわれる。
・新たな文法属性パターン(語に対して与えた文法属性のセット)を
持った単語辞書は登録を許さない。
・更新後の辞書が他の辞書と同じ内容になる場合はその更新処理を行
なわない。
そのために、必要な文法属性パターンを登録するコマンドと、単語辞書
の更新コマンドの2種類が存在する。

6.1.1 文法情報追加登録
【処理内容】
既存の「文法属性のパターン」以外の文法属性を持った辞書は、辞書の
登録前に「文法情報」を登録する必要がある。これは、「4.1.1 文法情報
登録」と同じコマンドを使用する。これによって、新たな文法情報パター
ンが追加登録される。

【参照環境変数】
GRAM_DB : 単語辞書の文法情報の管理環境が置かれているディレクトリ

【起動手順】
1)環境設定
日本語単語辞書の管理環境、文法情報の管理環境を設定する。

例えば
% setenv WORD_DB /usr/db/jword
% setenv GRAM_DB /usr/db/jword


2)起動
新たな文法情報を持つ辞書データを入力とする。
与えるデータの形式は、CreateGDB コマンドの説明書を参照のこと。

% cat /UPDATE/UP.JWD | CreateGDB

注1:CreateGDBの仕様については、 ./man/comm/CreateGDB.docを参照のこと。
注2:CreateGDBコマンドは、 ./binに格納されています。
./src/ChishikiKanri/COMMANDの下でリンクされます。


6.1.2 単語辞書の更新(追加、 修正、 削除)
【処理内容】
単語辞書に対する修正情報を入力し、該当辞書を更新する。

【参照環境変数】
WORD_DB : 単語辞書の管理環境が置かれているディレクトリ
GRAM_DB : 単語辞書の文法情報の管理環境が置かれているディレクトリ

【起動手順】
1)環境設定
日本語単語辞書の文法情報の管理環境の管理環境を設定する。

例えば
% setenv WORD_DB /usr/db/jword
% setenv GRAM_DB /usr/db/jword

2)起動
新たな文法情報を持つ辞書データを入力とする。
与える修正情報の形式は、UpdateJWDのコマンド説明書を参照のこと。

% cat /UPDATE/UP.JWD | UpdateJWD

注1:UpdateJWDの仕様については、 ./man/comm/UpdateJWD.docを参照のこと。
注2:UpdateJWDコマンドは、 ./binに格納されています。
./src/ChishikiKanri/COMMANDの下でリンクされます。


6.1.3 同一語情報の更新
【処理内容】
単語辞書の修正によって、自動的に更新されるが初期化時のグループ分け
の問題が残っている場合がある。
そのようなグループ分けに対する修正を行なう。

【参照環境変数】
WORD_DB : 単語辞書の管理環境が置かれているディレクトリ


【起動手順】
1)環境設定
日本語単語辞書の文法情報の管理環境を設定する。

例えば
% setenv WORD_DB /usr/db/jword


2)起動
同一語グループ管理情報に対する修正情報を与える。
与える修正情報の形式は、UpdateGRP のコマンド説明書を参照のこと。

% cat /UPDATE/UP.GRP.911208 | UpdateGRP

注1:UpdateGRPの仕様については、 ./man/comm/UpdateGRP.docを参照のこと。
注2:UpdateGRPコマンドは、 ./binに格納されています。
./src/ChishikiKanri/COMMANDの下でリンクされます。



6.2 概念辞書の更新
概念辞書は3種類の辞書から構成されている。
・概念見出し辞書
・概念体系辞書
・概念記述辞書

これらの辞書の更新情報は1つのコマンドが受け付けます。

6.2.1 概念辞書の更新
【処理内容】
概念見出し辞書に関する修正は、更新、新規追加が認められ、削除は
許されていません。
概念体系、記述に関する修正は、更新、追加、削除が認められています。


【参照環境変数】
CONC_DB : 概念辞書の管理環境を構築するディレクトリ

【起動手順】
1)環境設定
概念辞書の管理環境を設定する。

例えば
% setenv CONC_DB /usr/db/conc


2)起動
各辞書の更新情報を与え、概念辞書内容を変更する。
与える修正情報の形式は、UpdateCP のコマンド説明書を参照のこと。

% cat /UPDATE/UP.CPH.920213 | UpdateCP

% cat /UPDATE/UP.CPC.920213 | UpdateCP

% cat /UPDATE/UP.CPT.920213 | UpdateCP


注1:UpdateCPの仕様については、 ./man/comm/UpdateCP.docを参照のこと。
注2:UpdateCPコマンドは、 ./binに格納されています。
./src/ChishikiKanri/COMMANDの下でリンクされます。




6.3 日本語コーパスの更新

6.3.1 日本語コーパスの更新(追加、 修正)
【処理内容】
EDR日本語コーパスの内容を修正します。
修正は該当する属性単位に更新でき、該当レコードIDとその属性を
指定し、該当する値を更新します。

【参照環境変数】
CORP_DB : 日本語コーパスの管理環境が置かれているディレクトリ

【起動手順】
1)環境設定
日本語コーパスの管理環境を設定する。

例えば
% setenv CORP_DB /usr/db/text

2)起動
属性単位に更新情報を与え、日本語コーパスの内容を更新する。

% cat UP.CORP.920213 | UpdateJCO

注1:UpdateJCOの仕様については、 ./man/comm/UpdateJCO.docを参照のこと。
注2:UpdateJCOコマンドは、 ./binに格納されています。
./src/ChishikiKanri/COMMANDの下でリンクされます。

---
DATE 1998.7.15