福岡市では、市内に拠点をおく放送局や鉄道会社、百貨店や商店街など、生活に密接に関連した企業を中心に、11団体の参加協力が得られました。
ウェブ利用者側では、1999年からウェブアクセシビリティに関する啓発活動を行っている「Webアクセスを考える会」と、NPO法人シニアネット福岡の協力を得られました。ともにインターネットを積極的に活用している団体であり、有意義な意見を多数集めることができました。
平成13年度に予定していた福岡市での取り組みは終了いたしました。みなさまのご協力、ありがとうございました。
9月21日(金)に、ウェブアクセシビリティ改善講習会を福岡天神にて実施しました。ウェブアクセシビリティについて、その考え方と確保するためのポイントをご説明し、その後J-WASの使い方の講習を行いました。参加者は13社20名でした。
講習会には、参加協力企業のホームページ担当者だけでなく、外部に委託している制作会社のデザイナーとともに参加されるケースが非常に多かったのが特徴的でした。そのためか、質疑応答でもアクセシビリティの確保の具体的方法に関する質問が多く出されました。
また、米国の508条と同様の、ウェブアクセシビリティに関する法制度について、日本での検討状況・成立の可能性についての質問もありました
参加協力企業のホームページのアクセシビリティおよびユーザビリティを、多面的に測定するために、Webアクセスを考える会とシニアネット福岡のメンバーの協力を得て、各社のホームページの使用テストアンケートを実施しました。
アンケートの実施方法は、岡山県での実施方法と同様としました。なお、今回のアンケートの実施にあたり、音声読み上げソフトでも対応が可能なウェブアンケートシステムを構築し、メールでの回答に加え、全盲の利用者でも容易にアンケートに回答できるようにしました。
アンケートでは、すべての参加企業・団体の回答をいただき、有意義な意見が集まりしました。
11月22日(木)に博多区の商工会議所で、ウェブアクセシビリティ情報交流会を実施しました。情報交流会は、講習会にご参加いただいた企業・団体の方と、ホームページ利用者の立場の方の交流が主な目的です。
当日は、参加企業のホームページ使いやすさアンケートの結果を参考にしながら、ウェブの改善方法について意見交換が行われました。
また、ウェブアクセスを考える会の全盲のメンバーによる、視覚障害者のホームページ利用のデモンストレーションも行いました。参加された担当者からは、「視覚障害者の方が、こんなに苦労してホームページを利用されている実態を、初めて知った。今後の改善に大変参考になった」という声も聞かれました。
平成13年度の実証実験中、福岡市では、市のホームページを翌年度に向けて再構築中で、再構築にあたり、ウェブアクセシビリティの確保を基本仕様として盛り込んでいたそうです。委託先の制作会社では、J-WASも活用してチェックを行っているとのことでした。
その他、各企業でもJ-WASを使ったアクセシビリティのチェックが実施されたほか、複数の企業では、ALT属性の徹底やトップページの使いやすさの見直しなど、積極的な改善への取り組みが行われました。
利用者側団体に協力を得て行った、ホームページ使いやすさアンケートでは、いくつかの具体的な問題点が発見できました。
福岡市 総務企画局情報化推進室 IT活用推進課 櫻井,渡辺
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