在宅向けSaaSによる失語症訓練支援サービスの開発および提供(平成21年度NICT助成事業)
主たる対象者は (1)在宅の重度/中度/軽度失語症患者、構音障害者 (2)リハビリテーション病院、回復期病院、介護老人保健施設で言語聴覚士が指導する患者。また使用可能な対象者は (1)在宅の言語発達遅滞幼児・小児、(2)ことばの教室、障害者福祉センターで言語獲得訓練を受ける言語発達遅滞幼児・小児、(3)吃音者。
弊社では病院リハビリテーション科、リハビリテーション施設、老人保健施設の言語聴覚士向けに失語症リハビリテーション支援システム「花鼓」を1,000台販売して来ました。そのシステムの訓練効果は言語聴覚士療法分野では高く評価されています。一方失語症訓練による言語機能回復で社会参加できるまでには最低でも約1年間は必要とされています。それに対して昨今の診療報酬の改定により脳血管障害のリハビリテーションにも日数制限が課せられたため、患者に対して充分な訓練機会や時間を与えられていません。過疎地、僻地の患者さんはリハビリの機会すら与えられていません。その患者さん達に施設へ通う負担を無くす在宅でインターネット回線を通じて重度から軽度のあらゆる失語症症例訓練ができるシステムが望ましいのです。求められている長期な訓練の機会が与えられるSaaS サービスシステムとシステム用訓練ソフトの開発を行います。そして訓練サービスの事業化を目指します。SaaS サービスとは、Web ブラウザ上でパソコンの訓練ソフトと同様な感覚で訓練できるサービスです。「花鼓」によるパソコン訓練は病院訓練より心理圧迫感なく楽にできるとユーザーから高評価を頂いています。
現在販売中の失語症リハビリテーション支援システムをそのままでは、SaaS サービス化ができません。最近ではインターネット回線の高速化に伴いゲームソフトがインターネット回線を通じてインターラクティブに対戦できます。そのような先端ソフト開発技術を用いてインターネット回線を利用して訓練可能なSaaS サービスシステムとサービス可能とする失語症訓練ソフトを開発します。重度から軽度のあらゆる失語症症例訓練ができるサービスを行うのには、失語症リハビリテーション支援システム「花鼓」を使用して訓練効果を上げた言語聴覚士から症例に合った訓練手段の組み合わせ、手順の臨床ノウハウをシステム化してサービス提供します。またサービス提供に当たって言語聴覚士による指導支援を提供します。本助成金による本システムの開発でサービス価格を安価に抑えることができます。「花鼓」は家族のある程度の援護は必要としますが、在宅患者にゲーム感覚で楽しく訓練して効果を上げている実績があります。それと同様にWebブラウザ上で可能です。
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原本作成日: 2009年12月25日; 更新日: 2022年3月3日;