2009年のWDSAハワイ大会を最後にプロ生活は引退し、現在は全国で講演などを行う一方、ボディーボーダーインストラクター、メンタルトレーナーとして、いろいろな方々のサポート活動をしています。
メンタルトレーナーとしては、障害を持っている人やそのご家族の相談を受けたりすることも多いです。そういうときに私がよくアドバイスさせていただくのは、「あなたのハンデキャップは、チャームポイントみたいなものなんだよ」ということ。悲しいものや不便なものととらえると、いつまでたってもハンデキャップのままだけれど、受け止めて自分なりに前に進むことで、それが宝物になることだってあり得ると思うのです。
だからお母さん方にも、どうか悲しまないでほしいし、耳が聞こえないお子さんを持ったら、逆に誇りに思ってほしい。そういう気持で、いつも言葉を伝えるようにしています。
私自身も、泣いたり悩んだり落ち込んだりということはしょっちゅうですけれど、そうやっていても何も変わらないのです。それよりも、どうやってコミュニケーションをとっていけばいいのか、どうやったら認められるのかということを、自分なりに考えて行動してみる。そうしているうちに、少しずつ「やればできるんだ」という実感がわいてくるのではないでしょうか。
海外の大会に出ていると、「耳の聞こえないジャパニーズの女の子だね」って覚えてもらえることがあります。「そんな言い方、よくないよ」という人もいるかもしれないけれど、でも、覚えてもらえるって、とても素敵なことだと思うのです。悲しがってばかりで引きこもっていたら、何も生まれないけれど、頑張って頑張って話しかけることで、コミュニケーションができるようになる。気持ちが通じ合ったときの喜びを伝えたいし、その感動をみんなで分かち合っていきたいと思っています。
以下は、このページの奥付です
原本作成日: 2011年2月22日; 更新日: 2019年8月19日;