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大阪大学アクセシビリティ支援室「学ぶ場の情報バリアフリーをICTと人の力で実現したい」

3 ICTはあくまでも支援の選択肢のひとつ

配慮が必要な学生は、全体で何名ほどいるのでしょうか?

望月:相談に来る学生は毎年100名から130名くらいで、そのうち合理的配慮を必要とする学生はおよそ6割くらいです。なかには、講義における情報保障の観点のサポートだけではなく、生活面の支援をしているケースもあります。発達障害の学生の中には、スケジュール管理を苦手としていたり、頻繁に忘れ物をしたりする人もいます。それぞれの不得意なことにあわせて、スケジュールのリマインドをしてくれるアプリや、忘れ物防止のGPSタグのようなツールを紹介することもあります。

学習や生活など、さまざまな場面でICT活用の提案をされているのですね。

楠:大事なのはICT起点で支援を考えるのではなく、その学生のニーズに沿った提案をすることです。選択肢のひとつがICTだと思うので、もしかしたら人によっては紙などアナログな方法が合っているかもしれません。いずれにしても、ICTによって選択肢は増えたと思います。最近は、障害者向けに特化して制作されたアプリではなくても、とても便利なアプリはたくさんあります。学生には、主体的にそうしたアプリを見つけることの大切さを知ってもらいたいので、そのきっかけを私たちが作りたいと思っています。

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