最後に、今後のビジョンについてお聞かせください。
高木:現在、目指していることは、2025年の大阪・関西万博で「AIスーツケース」をデモンストレーションすることです。ある程度の台数を生産し、万博の来場者に貸し出して使っていただきたいと思っています。世界中から集まる来場者に「AIスーツケース」のようなロボットが街中でナビゲーションする未来が近づいていることをアピールする絶好の機会だと捉えています。
また、現在は個々のロボットに環境を認識するシステムを搭載していますが、今後はクラウドで処理できるようにしたいと思っています。街中の複数台の「AIスーツケース」がリアルタイムで人混みや自動車の往来を把握し、「AIスーツケース」同士で情報を共有することができれば、もっと賢く移動できるはずです。
「AIスーツケース」が単独でなく、他のセキュリティロボットやデリバリーロボットなどあらゆるものと通信で情報を共有できるようになれば、よりバリアフリーな移動を実現できます。このような未来を描きながら、「AIスーツケース」の実用化を進め、視覚障害者の皆様に利用してもらえるよう取り組んでまいります。