以下の記述は2008年当時のものです。このサービスは、2015年3月迄で終了し、現在は提供されていません。
会員からの依頼には、企業への問い合わせが多くあります。障がいのある方に対して意識が高くなってきた企業もありますが、問い合わせは電話対応のみで、FAXやメールは受け付けていないなど、障がいのある方のコミュニケーションについて意識していない企業もあります。会員自身が企業にFAXで問い合わせたけれど、なかなか回答が送られてこない、届いているのかどうかもわからないと心配されて依頼してきます。しかし、こちらが連絡して事情をお話しすると、理解してくださる企業が増えています。
ときには「第三者からの問い合わせには応じられない」と言われる場合があります。問い合わせの入り口で断られてしまって、用件の内容を伝える段階までいかないのです。「ご本人に声を出してもらってください」と言われたこともあります。聞こえないことや発声できないことについて理解していない企業の対応に直面して、会員にどのように伝えたらよいのかと苦慮することもありました。聴覚障がいについて知らないことがこのようなバリアになっているのです。障がいのある方への対応が当たり前のこととなるように社会を変えていかなくてはいけないと痛感しています。
聞こえない方たちのことを理解し、お互いに気持ちよくコミュニケーションするための手がかりとしていただきたいと考え、当社では2003年に『聞こえないってどんなこと? ―耳の聞こえない・聞きづらい人とのよりよいコミュニケーションのために―』という冊子を発行し、無料で配布しています。生活を送る上で不自由な点について説明し、筆談や口話(唇や表情から言葉を読み取る)、手話、指文字などのポイント、補聴器を使っている人と話すときの注意、企業や施設に求められる配慮などについて紹介しています。企業や病院、学校、施設などサポートされる側の方にもぜひ知っていただきたいと思います。
企業などからのご依頼があれば、電話相談窓口での対応などについてサポートさせていただきたいと考えております。
どんなにIT化が進んでも、ITとITを使う人との間は人の力で埋めることが必要です。これからも障がいがある方のためのサポートを続けてまいります。
※資料3「聞こえないってどんなこと?」の表紙
※資料4 「聞こえないってどんなこと?」の2−3ページ
聞こえないことの不自由さについて書かれている
以下は、このページの奥付です
原本作成日: 2008年4月14日; 更新日: 2019年8月20日;