障害がある人や高齢の人が感じる不便さは、障害がない人も感じることがあります。障害がある人も高齢の人にも共に使いやすいように配慮して設計された製品やサービスを「共用品」と呼んでいます。共用品への取り組みは、日常生活に不便を感じている方すべてを対象に、不便さを感じている製品やサービス、生活環境を使いやすいものにしていくものです。共用品は「アクセシブルデザイン」と同義語です。アクセシブルデザインは国際規格のISOで定義されている言葉です。
共用品は、温水洗浄便座のように専用の福祉用具として開発されたものが一般化したものや、はじめから全ての人々を対象に適合するようにデザインされたもの、シャンプーのギザギザのように一般製品の利用上の不都合を解消するように設計されたものなど、さまざまな目的から生まれています。ただ、はじめから全ての人々を対象としたモノは理想ですが、現実的には不可能に近いと思います。
※資料5 共用品・共用サービスの概念図
1 専用の福祉用具
2 一般化した福祉目的の設計製品 3 共用設計製品
4 バリア解消設計製品
5 一般専用製品
共用品には、下記のようなさまざまな配慮点がつまっています。
※資料6 黒色の駒に凸をつけて白色と区別、盤面の枠を凸状にしたオセロゲーム(写真左)。
駒を指でつまめない人のために、駒を指で押して回転させるもの(写真右)に進化した。
※資料7 四隅に数字が入ったトランプ。左利きの人も使いやすいように配慮されている。
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原本作成日: 2008年7月14日; 更新日: 2019年8月20日;