通常、図書館というと開館時間内に訪問し、書籍を探し、貸出手続きを行い、そして読後はそれを返しに行く必要があります。返却された本には検品、所定位置に戻すという作業が発生し、次の貸し出しに備えるのですが、作業には人が介在しなければならず、手間がかかります。一方、大日本印刷と図書館流通センターが中心となり展開する『クラウド型電子図書館サービスTosyokan Ryutsu Center-Digital Library(以下TRC−DL)』では、電子書籍をクラウド上で管理し、貸出・返却を行うことで、こういった図書館運営に必要なサービスを抜本的に変革することが可能になります。
●利用者のメリット
●図書館側のメリット
2016年末現在では全国に3200館ある公立図書館のうち、電子図書館導入は170館と約5%のシェアですが、欧米ではすでに当たり前のサービスとして広く定着していることを考えると、国内では今後普及が進んでいくと思われます。
クラウド上の書庫から書籍データをストリーミング方式で読む仕組み。
図書館側の管理データと接続することも可能で、利用者を一元管理することが可能になる。
サービスに関して、版権管理からシステム運用を担当する「流通ライセンス分野」は3社(2016年11月からはJDLSグループも加わった)が、
書籍データの加工を含めた「販売・流通分野」の大学図書館は丸善や図書館流通センターが担当している。
※DNP:大日本印刷株式会社、JDLS:株式会社日本電子図書館サービス、TRC:株式会社図書館流通サービス
※MARC:機械可読目録(MAchine Readable Cataloging)=コンピュータ処理可能な書誌情報 https://www.trc.co.jp/solution/marc.html