現在、聴覚障害者のほとんどは、無料のスマートフォンアプリを使って、face to face で意思疎通を図っています。また、テレビ電話を導入している大阪の市役所へ視察にも行きましたが、当事者の活用があまりないという実態も知りました。やはり「まちの保健室」に出向かなくても、在宅時など使いたい時に使える環境を整えることが大事なのではないかと考え、ICT端末の試験運用へシフトしていきました。
いまはスマートフォンやタブレットもかなり普及していますので、新たな機器を導入するとしても、市役所側で1台用意すればよく、導入コストが抑えられます。ランニングコストも月々の通信費が数千円かかるだけで安価です。費用の面でメリットが大きいこともポイントでした。
試験運用にあたっては、民間サービスの「LINE」「Skype」を活用することにしました。当初、他電話会社から発売されているセキュリティを強化したアプリも検討したのですが、毎年一定額の登録料が発生するのと、連絡先の人数にも限りがありました。また、このサービスは個人情報を取得するサービスではありませんし、会話の内容も保護するレベルのものではありませんので、使い勝手を優先して考えて「LINE」「Skype」に絞りました。市役所のホームページでは、障害福祉室とのコンタクトに必要な「LINE」のIDや、「Skype」のメールアドレスを公開していますので、手話での会話が必要な人ならどなたでも連絡していただけます。
名張市の障害者福祉から「スマホなどの動画を活用した手話通訳対応サービス」のページに入ると、
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