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ICT端末のバリアフリーを叶えるため身体障害者向けのOS操作機器を手掛ける「テクノツール」

2 障害を持つ当事者の声を聞きながら開発に取り組む

開発された機器はどのように分類できますか?

島田:テクノツールでは、それぞれの器具の違いや特長が分かりやすいように、4つのカテゴリに分けています。その内容は次の通りです。

(1)「ポインティングデバイス」・・・マウスが使えない人向けの製品。
(2)「スイッチインターフェース」・・・スイッチ操作するための信号に変換させるもの。
(3)「アームサポート」・・・腕を動かすこと自体をアシストするもの。
(4)「コミュニケーション支援」・・・その他のジャンル分けしにくいものの総称。

開発をしていくなかで注意していることはありますか。

島田: 色々な障害のある方の声を良く聞きながらやっています。やはりご本人でなければ絶対に分からない部分がありますから。そして試作品ができると、必ず使う方に試してもらっています。実際にご本人に器具を動かしていただき、その都度、使い勝手をお伺いしながら調整をしていきます。そしてなるべくその回数を増やすようにしています。大事な事は自分たちで勝手な判断をしないこと、自分達だけで最終的に決定しないようにしています。

自分たちでは発想がなかったけれども、皆さんのお声を聞いて作った代表的な器具は何でしょうか。

島田:色々なところで情報収集をして独自に開発した「ジョイスティックマウス」です。これは弱い力や小さな動きで、指先や顎とか口にくわえて操作できる、手のひらサイズのパソコンのマウスです。レバーの軽さは今までになかったものです。そのため筋ジストロフィーの方にも使われています。

より使い勝手が良いものを改良できるということですが、器具を設定するのはサポートの方ですか。

島田:作業療法士やご家族の方々が設定することが多いです。またヘルパーさんや実際に販売店の方が行うケースもあります。製品だけあっても、その人に使いやすいように設定しなければ意味がありません。そのため、我々は作業療法士の方々ともやりとりしながら、導入をサポートしています。直接行けないケースでは電話などのやり取りで行うことも多いですが。

こちらは顎で操作できる「ジョイスティックマウス」。驚くほど軽い力でカーソルを動かすことができる
こちらは顎で操作できる「ジョイスティックマウス」。
驚くほど軽い力でカーソルを動かすことができる

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