「横浜DX戦略」の推進で、障害者や高齢者の方の生活環境にも好影響があるように思います。
谷口:そうですね。デジタルの可能性は幅広く、DX化を進める価値はとても高いと思っています。DXと聞くと一般的に効率化とか、極端には人員削減として捉えられてしまいがちですが、そうではなく、私共は「デジタルを活用して市民の時間を大切にする」という考えです。
各種申請をデジタルで手続きできる人はデジタルで行う。そうすることで、市役所の窓口の混雑が解消され、窓口でサポートを必要とする方に時間を多く充てることができるようになる。それが「横浜DX戦略」です。
これからICTのサービスが発展していくことで、障害者や高齢者の生活はどのように変わると思われますか?
松本:今回の実証実験で実感したことですが、「ロボットと協力すれば苦手だったことも自分でできるようになる」とか、「センサー付きの柔らかい剣があればフェンシングが楽しめるようになる」など、ICTの活用が進めば、より個人の可能性が広がると感じました。
谷口:今回、提案いただいたどの企業も「障害者が使う施設」という特性をよく捉えて、「障害者の方にどういうサービスを提供すればいいか」をよく考えてくれました。ICTなどのデジタル技術を取り入れることで、障害者や高齢者の方が今よりももっと生活しやすい環境を作っていけると思います。