ウェブ点検・修正機能は、J-WASの根幹となる機能です。J-WASは、利用者が指定したウェブページのHTMLを点検し、問題点をレポートしたり、修正のための手順を提供します。簡単に修正できる問題点については、J-WASが自動的に修正します。自動修正が不可能な問題点は、対話式の半自動修正を行います。こうして修正したHTMLファイルを利用者(ウェブ制作者)へお返しします。
J-WASの「ウェブ点検・修正機能」では、WAIのWCAG1.0およびAERTワーキング・ドラフトをもとにウェブページの点検や修正を行いますが、日本のインターネット環境に合わせて、次のような機能の追加や改善をしています。
WCAG1.0は英語表記を想定した指針ですので、日本語には適さない部分があります。J-WASではそれらの点を見直し、日本語に適した基準で点検・修正を行います。
携帯電話向けに作成されたウェブページでは、独自の基準でアクセシビリティの点検・修正を行います。
ウェブアクセシビリティ改善の第一歩として、WCAG1.0の「A」レベルよりもさらに基本的なポイントだけを点検・修正する「B」レベルを用意しました。J-WASでは、目標とするアクセシビリティ・レベルを「B」から「AAA」までの中から選択して点検・修正を行うことができます。
J-WASでは、WCAGの点検項目の他、独自に定めた点検項目も含め、全112項目についてウェブページの点検を行います。レベル別の点検項目数は、次のようになっています。
優先度の種類 | 優先度1+ | 優先度1 | 優先度2 | 優先度3 |
---|---|---|---|---|
重要性 | 非常に高い | 高い | やや高い | やや低い |
説明 | 日本独自に定義した優先度 | コンテンツ制作者が満たさねばならない優先度 | コンテンツ制作者が満たすべき優先度 | コンテンツ制作者が満たすべき事を望まれる優先度 |
項目数 | 17 | 21 | 55 | 19 |
B | 対象 | 非対象 | 非対象 | 非対象 |
A | 対象 | 対象 | 非対象 | 非対象 |
AA | 対象 | 対象 | 対象 | 非対象 |
AAA | 対象 | 対象 | 対象 | 対象 |