ウィスコンシン大学には、世界的に最も著名な障害のある人のための情報アクセスについての研究機関トレースセンター(Trace Research & Development Center)があります。その創始者であり、現在もその意欲的な研究で知られるグレッグ・バンダーハイデン氏(Greg Vanderheiden)は、視覚障害者の情報アクセスを「ソーダストローのアプローチ(Soda straw approach)」という言葉で比喩しています。
全盲の人たちの多くは、音声合成技術を使ったスクリーンリーダーや点字ディスプレイを使っていますが、彼らが実際にそれらの技術を使っている風景は、確かにソーダストローから世界を覗いているようです。
ある研究によると、ホームページを見て内容を判断し次のページに移動するのに、視覚が使えるユーザは平均して10秒程度であるのに比して、視覚障害のあるユーザ(具体的には盲人)は150秒かかるのだそうです。
「見ると聞くとは大違い」という諺(ことわざ)がありますけれど、音を使ってホームページを見るというのはなかなか骨の折れることなのです。
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原本作成日: 2005年10月31日; 更新日: 2019年8月6日;