ここを読んでいる方々なら支援技術の存在は「釈迦に説法」かもしれませんが、たまたま訪れたかたもいるかもしれませんので、お聞きします。「『ユーザー補助』をご存知ですか?」
と「釈迦に説法」を承知の上で「ユーザー補助」を知っているかどうかを確かめたくなるのは、「ユーザー補助」って案外知られてないぞ!が、パソコンボランティアをしてきた中での実感だからです。
そもそも、パソコンをよく知っているはずのパソコンインストラクターの方々ですら、「ユーザー補助」の存在を知りません。
障害をもったユーザーを支援する設定だけではありません。ダブルクリックの速度を変えたり、マウスポインタの大きさを変えたり、ポインタの速度を変えたり、ポインタを自動的に規定の位置に移動するように設定を変えるだけで、パソコンが使いやすくなるというのに、そういった設定があること自体を知らないのです。
ユーザー補助の設定画面
「障害者」としての認定を受けるまでには至っていなくても画面が見えづらくなっている人、操作のしづらくなっている人は大勢いるわけです。そもそも、初めてパソコンに触れる人たちは、誰もがパソコンに慣れていない人たちなのです(みなさんもその一人だったと思います)。
こういった支援技術がパソコンの中に備わっていることを、パソコンの電源を最初に入れるセットアップのときに案内してほしいと思います。セットアップの段階で、ある程度であっても必要な設定に導いてくれると良いですね。
また、支援技術に限らず自分のパソコンを自分が使いやすいように自分で設定できるのは大事なことですので、パソコン教室で「操作や入力の前提」として教えてほしいのはもちろんですが、そのためにはまず、パソコン教室で教えているパソコンインストラクターさんに支援技術があることを知ってもらわなくてはいけません。パソコン検定の試験科目のひとつとして、ぜひとも取り上げてほしいものです。インストラクターさんやパソコンショップの店員さんが支援技術を知っていることが当たり前になったら、かなり違うと思います。
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原本作成日: 2007年6月8日; 更新日: 2019年8月19日;