字幕は、映画やテレビ番組におけるユニバーサルデザインではないかと思います。すべての人に情報を保障するには、聴覚に障害がある人のために日本語音声の映像にはすべて日本語字幕を付け、視覚障害のある人のためには音声ガイドを付けることが求められています。全ての人が映像を楽しむことができることが、「映像のバリアフリー」なのです。
邦画に字幕がなくて観られずに困っていらっしゃる方の存在に気づいたのは、邦画に字幕を付けてほしいと署名活動をしている方のホームページを見たことからです。2004年にこのホームページを知ったことがきっかけとなって、さまざまなことを調べていきました。
現在、日本には障害者手帳をもっている聴覚障害者は約35〜36万人、聞こえにくく、生活で不便を感じている人を含めると、約600万人います。観たい映画を観ることができない方がたくさんいるわけです。今後高齢化社会が進むにつれて、耳が聞こえにくい方はこれからも増え続けていくでしょう。
私どもの会社は、映画やTV番組などの映像コンテンツを完成させるために、映像や音声などの加工、編集部分を担当しているポストプロダクションです。また、現在はDVDのオーサリング作業も主な業務となりました。当社は元々パイオニアグループで「レーザーディスク」というパッケージを技術サポートし世の中に出した経歴もあって、全映像メーカーとお取引があります。
そのような業界の中にいる当社が、映像のバリアフリーを目指すことも映像にかかわる者としての責務ではないかと考え、障害者用字幕配信をCSRの位置付けで取り組んでいます。
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原本作成日: 2008年5月20日; 更新日: 2019年8月20日;