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生きる力を一緒に学んでいく場所を作りたい
〜かがやきパソコンスクール〜(5/5)

5. 今後、ますますかがやいていくために必要なこと

最近では、障害者を雇用している企業から依頼を受け、人材育成研修の一環としての講習を請け負ったり、場合によっては企業や市区町村等に足を運んで、出張講習を行ったりする機会が増えました。他にも、知的障害者施設でのパソコンによる学習指導や、専門学校への手話講師派遣など、様々な活動を行っています。

今後は、子どもの頃からパソコンを使っている世代がどんどん大人になってきますから、一般のスクール同様、パソコンスキルを学ぶ場ということでは規模を縮小していくことになるでしょう。ただその分、聴覚障害者が社会に出て行ったときに必要になってくる能力をサポートしていきたい、と考えています。

具体的には、問題解決の能力とか、ロジカルシンキングとか、ファシリテーションとか。あるいは、経理とまではいかなくても簿記の知識があるとか、貸借対照表がわかるとか、そういったものを少しずつ取り入れながら、自分なりに生きていくために必要なものを学べる場所にしていきたいですね。

もう1つは、今展開している「かがやきチャンネル」を軸に、手話と字幕を併用したTVチャンネルや、DVD等の学習教材というメディアも意識していきたいと思っています。例えば、聴覚障害を持つ子どもの成長過程では、しばしば「9歳の壁」という言葉が使われます。これは、小学校低学年までは健聴者と同じように成長していくものの、9歳くらいから学習内容が論理的に考えるものになってくるため、「壁」にぶち当たってしまう子どもが多い、ということを示した言葉なのですが、ここで手話と字幕を用いた学習教材を用いれば、どうでしょう。自分で学習することも可能になるし、一般の人でも学習のフォローをすることができるようになるのではないでしょうか。そういう教材制作の分野にも、積極的に関わっていきたいと思っています。

どんな人であれ、人間は1人では生きていけないものです。そして、あきらめて生きるか、かがやいて生きるかで、人生は全く違うものになります。聞こえないからという理由で、社会に参加するきっかけをつかめなかった人には、もう一度安心して勉強することによってかがやくチャンスをつかんでほしい。「かがやきパソコンスクール」の名前には、そういう願いを込めているのです。

取材日:
2009年11月17日
取材協力:
かがやきパソコンスクール
http://kagayaki.school-info.jp/
取材者:
独立行政法人 情報通信研究機構 情報通信振興部門 バリアフリーサイト

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