「おもてなしガイド」を簡単に説明しますと、対象となるアナウンスが流れているところで自分のスマートフォンやタブレット上のアプリケーションを開くだけで、翻訳情報を必要とする言語の文字でリアルタイムに受け取ることができるサービスです。アナウンスが流れている数秒間(※アナウンスの途中からでも大丈夫です)、アプリケーションにアナウンスを聞かせてあげるだけで、文字が表示されます。音が聞こえにくい高齢者や聴覚障がい者の方、日本語のわからない外国人にも日本語音声の内容を簡単に伝えることができる「音声のユニバーサルデザイン化」を実現できるサービスです。
どうしてこのようなことができるかと言うと、アナウンスに人間には認識できない特殊なトリガー情報が埋め込んであり、それをアプリケーションが識別することで適切な文字情報を表示することができるようになっています。このトリガー情報はどこの施設にもあるような一般的なスピーカーや映像ディスプレイなどから送信でき、受信には利用者のスマートフォンやタブレットが使用できることから、「おもてなしガイド」導入にあたって特殊な送受信機材は必要ありません。従って導入のハードルは低くなります。
このシステムは、アプリケーションを作るデジタル的な知識・技術に加えて、スピーカーやアナウンス装置への知識・技術がなければできません。これら2つのノウハウを持っているヤマハだからできたことであります。
さらに、インターネット不要であることも大きな強みであります。インターネット環境のない場所でもスピーカーさえあれば、聴覚障がい者や耳が聴こえづらいお年寄り、外国人の方にアナウンスの内容を伝えることができます。地下街やトンネル、地方等、キャリアの電波が入らないところや、映画館、病院など機内モードにしておかなければいけないところなどでの使用が可能です。また、高額なパケット代や、スマートフォンやタブレットのバッテリー消費を心配する必要もありませんので、移動が多く、通信代もかさみやすい外国人旅行客にとっては利便性の高いシステムだと考えています。
音のユニバーサルデザイン化のイメージ