文部科学省は公立小学校と中学校でのICT教育を推進しており、児童生徒1人1台の情報端末整備を2020年までに実現することを表明するなど、教育現場で多くのデジタル教材の活用が広まりをみせています。映像や音声などを利用することで、授業が分かりやすくなるといったメリットがあるICT端末ですが、特別支援学校においても児童、生徒の実態や障害の特性に応じて、ICTの活用が進められています。
そうした学校のひとつが石川県立小松瀬領特別支援学校(小松市)。肢体不自由障害の子供を対象に創立された学校で、2017年度は15名の生徒が通っています。そのうち全員が知的発達面に遅れがあることから、教師と会話が難しい生徒との意思疎通に役立てようと、「iPhone」や「iPad」などのICTを活用した試みも積極的に行われています。生徒との距離を縮めるうえで、ICTがどのように役立っているのでしょうか。現場で指導にあたる池田利昭教諭に話を伺い、ICTの新たな支援のかたちを紹介します。
石川県立小松瀬領特別支援学校
池田利昭(いけだ としあき)教諭