「気持ちの負担が小さいコミュニケーション・ツールにしたかった」と語る高橋さん
子どもや若い夫婦から高齢者まで、さまざまな人に受け入れられるのはなぜだと思われますか?
高橋:私たちはOQTAを「想いを届ける鳩時計」と呼んでいますが、具体的にどんな「想い」なのか言及していません。それはユーザーが決めることです。「スマホをタップするとハトが鳴く」というシンプルな製品だからこそ、どんな想いも込められます。その自由さを縛らず、誰にでも気軽にOQTAを使っていただきたい。
鳴かせる側は「一方通行」かつ自分が押したことを確信されない「安心感」があるから鳴かせ続けられる。OQTAを持つ人も、メッセージ機能が無いから返事の義務感やストレスを感じずに済む。双方にとって気持ちの負担がとても小さいコミュニケーション・ツールです。結果として、今までに約36万回もハトが鳴いています。
かなりの回数ですね!
高橋:これは、誰かが家族や友人を思い出している回数です。正確に言えば「思い出した、でも特に用事は無い」かもしれませんが(笑)。このような想いは私たちの中でしばしば沸き起こりますが、たいていは特に意識されず、自分の外に表現されないままです。しかしOQTAを使うと、この「言葉にならない思い」をアウトプットできるし、さらに相手は喜んでくれるのです。