高校生とNICT研究者によるトークセッションを開催

NICTダイバーシティ推進室は、2024年6月29日(土)、「NICTオープンハウス2024」において、「未来をつくる高校生たち×研究者の情報通信技術セッション~知の限界を超え、未来の社会基盤を創る~」と題したトークセッションを開催しました。

このセッションは、NICTのダイバーシティ推進の取り組みの一つであるSTEM人材育成活動の一環として実施され、3校12名の高校生と理事長を含むICT(情報通信技術)分野の第一線で活躍するNICTの研究者4名が一堂に会し、高校生の問題発見から生まれた研究発表を基に、現在の課題をどのように解決するかについて議論しました。

セッションは各校の高校生によるICTを活用した研究発表からスタートしました。大妻中野高等学校は、校内の必要な情報がばらばらに存在する不便さを感じ、それらを集約するサイトの制作や、学校生活をより便利にする新たなツールの開発に向けた取り組みについての発表をしました。東京都立多摩科学技術高等学校からは、教員の超過労働に着目し、業務の一部をIT化することで教員の負担を削減するためのアプリ開発についての発表でした。中央大学附属高等学校は、すでに開発していた『流星出現通知システム』の観測データのノイズ軽減処理を行い、障がいを持つ方も利用できるアプリケーションの開発及び改良について発表を行いました。

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高校生による研究発表

セッションの後半では、高校生と研究者全員によるアイデアシェアリング・ディスカッションを行いました。高校生からは、フィードバックをもとにしたシステム改良方法、システムの運用・維持管理、セキュリティの問題など、実装に向けた具体的な課題について質問がなされ、研究者から課題や改善点について具体的なアドバイスが行われました。

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アイデアシェアリング・ディスカッションの様子

セッションの最後には、優秀な発表に対し、徳田理事長から表彰状が授与されました。
高校生とNICT研究者、それぞれの視点から研究の現状や今後の課題、社会的影響や将来の可能性等について議論が展開され、多様な視点とアイデアが集まった非常に活発で意義深いセッションとなりました。

■参加高校・研究発表タイトル
大妻中野高等学校
 「妻中(つまなか)ポータルサイトの製作について」
東京都立多摩科学技術高等学校
 「ARを用いた校内案内支援アプリの開発による教員の労働時間の削減」
中央大学附属高等学校
 「流星観測のバリアフリー化を目指したオリジナルiPhoneアプリケーション『聴く流星』の開発」

■NICTパネリスト
徳田 英幸 理事長
盛合 志帆 執行役 経営企画部長/ダイバーシティ推進室長
小林 昇平 未来ICT研究所 神戸フロンティア研究センター バイオICT研究室 室長
中溝 葵  電磁波研究所 電磁波伝搬研究センター 宇宙環境研究室 主任研究員

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NICTパネリスト

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