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現在位置: トップページ > トピック記事 > 高齢者・障害者の現状と課題 > 高齢者にICTの有用性を伝えるのは誰? 〜高齢者と情報通信における現状と課題〜

高齢者にICTの有用性を伝えるのは誰?
〜高齢者と情報通信における現状と課題〜(11/11)

11. おせっかいな人がICTの光と影を伝えよう

パソコンでもデジタルテレビでも良い。携帯電話でもネットでつながるサイバースペースといわれる電脳社会は、自宅のパソコンから世界につながる無限の可能性を持った新しい地平である。大航海時代に船の羅針盤や海図が発明されたように、ネットの大海を旅する道具だてはそろいつつある。若者たちはどんどん自分達の船を作り、自在に電脳社会で富を得る。高齢者も勇気を出して船に乗れば、海の向こうの広い世界を知ることができるし、視野も広がる。人類が初めて体験する超高齢社会を、異なる地域や世代と共生できる智恵を獲得することができる時代になったのだ。

ICTの有用性を知った人たちがしり込みする高齢者にいっしょにがんばろう、勉強しようと声をかけることが普及の要と思う。「パソコンや携帯電話などなくても困らない。」とかたくなな老人に「そういわないで、自分で使えなくても、私が操作はお手伝いするから、あなたの好きな沖縄のサイトをいっしょにみてみましょう。楽しそうなネットイベントやっているわよ。応募のメールを送ってみましょうよ。」とうるさく声をかける、おせっかいな他人が必要なのだ。

ユビキタスネット普及の鍵は、ICTの有用性と利用する時の注意すべき点を伝える「おせっかいな他人」の人たちをどう盛り上げていけるかにかかっているのではないかと考える。

異なる地域や世代との交流を楽しむネットイベントを企画するのは私の天職である。世界中のおせっかいな人たちとの交流の輪を拡げ、誰もが安心して参加できる、楽しい情報社会を創る一員となることを目指したい。

参考 高齢者とインターネットアンケート回答者の年齢

質問 1 年齢 
50歳〜54歳 28名
55歳〜59歳 44名
60歳〜64歳 103名  24%で一番多い
65歳〜69歳 93名  22%で2番目に多い
70歳〜74歳 75名
75歳〜79歳 26名
80歳〜84歳 9名
85歳〜89歳 5名

近藤則子氏

近藤則子氏の写真

国際シンポジウム開催等を通じ、米国、韓国における高齢者のパソコン活動を支援する非営利活動を紹介しているほか、日本各地のシニアネット創設や国内外の相互交流に関わっている。
早稲田大学国際情報通信センター加納研究室客員研究員
ICS研究会、老テク研究会事務局長

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