立体コピーを使うと、図や地図などの内容の伝達がしやすくなりますが、触覚的に明確に弁別しにくいものなどもあり、課題はあります。線や面、輪郭がはっきりしたものはわかりやすいと思いますが、原稿が鮮明でないと立体コピーしても輪郭などがぼやけたりすることがあります。
カプセルペーパーは、黒ければ黒いほど熱を吸収し、色の濃淡で盛り上がる度合が変わりますが、黒い部分が盛り上がるのは、実際には1ミリというレベルです。目で見ながらさわっていくと盛り上がった度合の違いがわかりますが、視覚障がいがある方にとっては0.5ミリの差はわかりにくいでしょうから、実際の立体物とは印象が異なってしまうことになります。カプセルペーパーは立体をそのまま表現できるものではないのです。
正確に立体を表すためには、立体の一番高い部分を濃くして、グラデーション的に変えていく手法をとらないといけないのですが、そうすると薄ければ薄いほど盛り上がらないので、今度は輪郭がわからなくなってしまいます。とくに絵を表現する場合は、絵の作り方に工夫が必要になります。
複雑なビジュアル情報は、そのままでは識別しにくいことがあるので、点字情報を追加していただくことなどにより、情報が伝わりやすくなると思います。
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原本作成日: 2009年8月10日; 更新日: 2019年8月7日;