研究室概要
ヒトはどのような脳の働きを介して自分自身や外の世界を認識しているのでしょう?
あなたと私とでは、果たして同じように世界を認識しているのでしょうか?
CiNet羽倉グループでは、この問いが「環境に応じて柔軟に身体を動かす脳のメカニズム」に根差している信じて研究をすすめています。
- 私たちの「運動の記憶」は、どのように環境や文脈に埋め込まれているのでしょう?
- 私たちの認知や意思決定は、どのように自分の身体や行為によって制約されているのでしょう?
- 私たちは自分自身の行為や自分の身体の形・大きさをどのように認識しているのでしょう?
実験心理学的手法、計算論モデリング、脳機能イメージングや脳刺激法を駆使して、これらの問いに迫ります。
そこから、私たちがナイーブに持っている「ヒト観」を更新する、「おもろい」研究を目指しています。
Key Publications
- Ogasa K, Yokoi A, Okazawa G, Nishigaki M, Hirashima M, Hagura N*
Decision uncertainty as a context for motor memory. Nature Human Behaviour, 2024.
- Featured as SpotLight paper in Trends in Cognitive Sciences
- Hagura N*, Haggard P, Diedrichsen J
Perceptual decisions are biased by the cost to act. eLife, 2017
- Featured as SpotLight paper in Trends in Cognitive Sciences
- Hagura N*, Kanai R, Orgs G, Haggard P
Ready steady slow: action preparation slows the subjective passage of time.
Proceedings of the Royal Society B; Biological Sciences, 2012
- see Media Coverage
- Hagura N*, Barber H, Haggard P*
Food vibrations: Asian spice sets lips trembling. Proceedings of the Royal Society B; Biological Sciences., 2013.
- see Media Coverage
- Hagura N*, Hirose S, Matsumura M, Naito E
Am I seeing my hand? Visual appearance and knowledge of controllability both contribute to the visual capture of a person's own body. Proceedings of the Royal Society B; Biological Sciences., 2012 - Hagura N, Takei T, Hirose S, Aramaki Y, Matsumura M, Sadato N, Naito E
Activity in the posterior parietal cortex mediates visual dominance over kinesthesia. The Journal of Neuroscience, 2007
近日の予定
- 2025.2.19: 玉川大学脳科学研究所のセミナーシリーズにて、羽倉が講演を行います。
- 2025.1.22⁻24: 日本視覚学会2025年冬季大会にて、水野純平さん、竹重俊佑さんがそれぞれ発表を行います。
お知らせ
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- 2024.12.25
- 水野純平さん(研究員)を筆頭とした論文、Contextual History Guides Spatial Attention During SearchがPreprintとして公開されました。京都大学大学院人間・環境学研究科の齋木潤教授のグループとの共同研究の成果です
- 2024.12.3
- 日本心理学会第88回大会にて発表を行った、石橋遼さん(研究員)が特別優秀発表賞、竹重俊佑さん(修士課程学生)が優秀発表賞を受賞することが決定しました。水野さん(研究員)も竹重さんの共著者です。石橋さん、竹重さん、水野さん、おめでとう!
- 2024.11.15
- 羽倉が共同研究先のルートヴィヒ・マクシミリアン大学ミュンヘン(LMU)のCrowd Gognition Groupにて講演を行いました。
- 2024.9.27
- Journal of Neurophysiology誌に羽倉の書いた意思決定と運動コストについてのコメンタリーがEditorial Focusとして掲載されました。Journal of Neurophysiology誌に掲載されたCanaveral et al. 2024の論文についての解説です。
- 2024.9.7
- 羽倉が令和6年の日本心理学会国際賞(奨励賞)を受賞し、日本心理学会第88回大会(熊本城ホール)にて、受賞講演を行いました。
- 2024.8.22-24
- 羽倉が大会長を務めた第18回モーターコントロール研究会が大盛況の中、幕を閉じました(過去最高参加人数!)。ご参加いただき、盛り上げていただいた皆様、どうもありがとうございました!
- 2024.8.14
- 私たちのグループの論文、Decision uncertainty as a context for motor memoryが、Trends In Cognitive ScienceのSpotlight論文として、野崎大地教授(東京大学)のコメンタリーと共にとりあげられました。
- 2024.7.12
- 羽倉が、シンガポールで行われたAPCV 2024 SGのシンポジウムで発表しました。
- 2024.6.28
- 大学院生の野上素子さんが、大阪大学学際融合を推進し社会実装を担う次世代挑戦的研究者育成プロジェクトのプロジェクト生として採択されました。野上さん、おめでとう!
- 2024.6.11
- 小笠希将さん(元研究員)を筆頭とした論文が、Decision uncertainty as a context for motor memoryがNature Human Behaviourに採択・オンラインで公開されました。プレスリリースです。
- 2024.4.22
- 石橋遼さんを筆頭とした論文が、Distributed and convergent representations of tools in human parietal and anterior temporal regions revealed by fMRI-RSAがPreprintとして公開されました。
- 2024.4.15-19
- 33rd Annual Meeting of Neural Control of Movement(クロアチア・ドブロブニク) にて、石橋、水野、野上がポスターで、羽倉が口答で筆頭で発表しました。
- 2024.3.31
- Barbora Michalidesovaさんがインターンを終え、オランダに帰国しました。新しい運動学習の系を立ち上げ、これからも共同研究は続きます。Keep in touch!
- 2024.3.31
- 名古屋工業大学大学院からインターンとして一緒に仕事をしてくれた下村理雄さんが無事に修士を獲得し、ゲームプログラマとして就職しました。下村さんは研究室の立ち上げになくてはならない人でした。ありがとう!新しい世界での活躍をお祈りしています!
- 2024.1.4
- CiNet 全体会議にて、野上素子さんのポスター発表が優秀発表賞を受賞しました!また、当日行われた所内卓球大会にて、羽倉が優勝、Barboraさんが準優勝しました。野上さん、Barboraさん、おめでとうございます!
- 2023.10.2
- オランダのLeiden大学からBarbora Michalidesovaさんが、インターンとしてグループに加わりました。2024年の3月まで、我々との共同研究を実施します。ようこそCiNetへ!
- 2023.9.17
- 羽倉が、神戸で行われた日本心理学会のシンポジウム「アクティブ・サーチ」にて発表しました。
- 2023.7.6 - 2023.8.22
- Matthew Longo教授がひと夏、我々のグループに滞在し、共同研究を実施しました。Matthewさん、ありがとう!
- 2023.7.1
- 水野純平さんが研究員として、小幡椋平さんが実験補助員としてグループに加わりました。ようこそCiNetへ!
- 2023.6.30
- Jie GAOさんが、京都大学白眉助教に着任、異動しました。Jieさん、短いけど楽しい時間でした。All the best!
- 2023.4.20
- 羽倉がCiNet平島雅也、およびホンダ技術研究所との共同研究をNeural control of Movement学会(NCM2023)にてポスター発表しました。
- 2023.4.1
- 新年度、野上素子さん、竹重俊佑さんが大学院生としてグループに加わります。ようこそCiNetへ! 下村理雄さんも今年度も引き続き、グループメンバーとして滞在してくれます。
- 2023.3.15
- 小笠希将さん(前・研究員、現・福岡大学助教)を筆頭著者とした論文がbioRxivにプレプリントとして公開されました。
- 2023.3.11
- 羽倉をチェアをした第8回CiNet Conferenceが盛況のうちに閉会いたしました(オンサイト、オンライン、各60名程度、継続的に参加)。ご講演いただいた方々、ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました!
- 2023.3
- 羽倉が共著者として参加したニューロフィードバックのメタアナリシス論文がNeuroImage誌に採択されました。
- 2023.1.4
- 明けましておめでとうございます!石橋遼さんが研究員としてグループに加わりました。ようこそCiNetへ!
- 2022.12.26
- GAO Jieさんが、第13期京都大学白眉プロジェクトのメンバーに内定しました。おめでとうございます!Jieさんは2023年の夏までCiNetで研究を続けます。
- 2022.12.22
- 羽倉をチェアとして2023年3月7-9日の日程で実施される第8回CiNet Conferenceのプログラムが公開されました。
- 2022.11.23
- 新学術領域「時間生成学」の国際シンポジウムで羽倉が口答発表を行いました。
- 2022.11.21
- 羽倉を筆頭著者とした運動のコストと知覚のインタラクションの研究論文がPLoS One誌に採択されました。ドイツの研究グループとの共同研究の端緒となる論文です。
- 2022.11.12-15
- 野上素子さんの申請書が見事採択され、ASCONE2022 へ参加しました。野上さん、おめでとう!
- 2022.10.1
- Jie GAO さんが研究員としてグループに加わりました。ようこそCiNetへ!
- 2022.9.14
- 羽倉が、京都大学ヒト行動進化研究センターにて、講演を行います。
- 2022.9.5
- 下村理雄さんが、インターン生として、名古屋工業大学大学院からグループに加わりました。半年間在籍します。ようこそCiNetへ!
- 2022.8.26
- 羽倉がプログラム委員を務めた第16回モータ―コントロール研究会にて、シンポジストとして発表を行いました。
- 2022.6.1
- 野上素子さんが、研究補助員としてグループに加わりました。ようこそCiNetへ!
- 2022.6.1
- 認知・運動神経科学グループ(羽倉グループ) のウェブサイトをオープンいたしました。
- 2021.4.1
- 認知・運動神経科学グループ(羽倉グループ)がCiNetに発足しました。