NICT 研究職 牛腸 正則
NICTの人 ICTで、未来をどうする?

研究職

牛腸 正則

  • 電磁波研究所 電磁波伝搬研究センター
  • リモートセンシング研究室 主任研究員
  • 2019年入構

[プロフィール]

2016年新潟大学工学部情報工学科卒業後、2018年同大学大学院自然科学研究科電気情報工学専攻修士課程修了、2021年同大学大学院自然科学研究科電気情報工学専攻博士課程修了。大学院に在籍中の2019年にはNICTの有期研究員として従事する。2025年からパーマネント採用。

※部署・役職はインタビュー当時のものとなります。

ICTで、未来をどうする?

リモートセンシングで防災・減災技術を深化する

NICT 研究職 牛腸 正則

航空機搭載SARなどの大規模で最先端のリモートセンシング技術を使って、防災・減災に役立つデータや農業支援、環境保全に寄与できるデータ取得を行うとともに、センサーとしても進化するスマートフォンなどを使って、企業活動の支援、人々の生活に役立つデータの取得に挑戦していきたい。

NICT 研究職 牛腸 正則

大学時代の研究室から一貫して
航空機搭載SARを用いたデータ解析を
研究。

大学時代の所属研究室が現在、私が所属するリモートセンシング研究室と共同研究をしていたのがきっかけでNICTを知りました。研究テーマは、現在、私が取り組んでいる航空機に搭載した合成開口レーダー(SAR)を用いたデータ解析です。大学の卒業論文、修士課程と博士課程の各論文も同じテーマで書くことになり、博士課程在籍中にNICT協力研究員という立場で、約3カ月間インターンシップのようなカタチでNICTに在籍しました。その時に国の機関であるNICTの優れた研究環境を実感することができました。その後、博士課程2年次にNICT有期研究員に応募して採用していただきました。博士課程中に就職できたことは非常にラッキーでした。通常は博士課程2年次後半から3年次にかけて就職活動をするため、学位論文の作成と就職活動を両立しなければなりません。しかし、私の場合は、それぞれの時期を分けることができたため学位論文にも集中できました。また、入構後、有期研究員になってからは成果を積み上げることを最優先に研究に取り組みました。その甲斐があってか2025年4月に雇用期間の定めのないパーマネント研究職に採用されました。

NICT 研究職 牛腸 正則

航空機に搭載した装置から発信する電磁波を利用し、
地表の形状、標高、物性などを測定する研究に従事。

リモートセンシング研究室は、電磁波を用いたリモートセンシング技術によって地表面の状態把握を行い、測定した情報を分析・予測することで防災・減災などに役立てる研究を行っています。その中で私の研究は、大学時代から継続している航空機に搭載したSARを使用して地表を測定すること。航空機搭載のSARは、測定対象地域の上空を飛行し、電磁波によって測定するというものです。地上の測定で一般的にイメージするのは航空写真だと思いますが、光学的な測定では夜間や雲が発生している気象条件では測定ができません。その点、電磁波は夜間や雲や雨など遮るものがあっても測定できる特性があるので運用性に優れています。また、電磁波は物性の測定もでき、植物、コンクリート、水などを分類することができます。例えば、災害の調査では津波がどこまで来たのかを知ることもできます。その他にも稲の生育状況や橋などの構造物の歪みを把握することも可能で、こうしたデータを提供することで防災・減災をはじめ様々な分野で社会貢献することを目指しています。

プロジェクトと私

SARデータから地表の情報を高精度で
取得する方法を研究。

航空機搭載SARプロジェクトでは地表の測定を行っていますが、その中で私は、信号処理解析の専門家として、観測されたSARデータから地表の情報を高精度で取得する方法を研究しています。また、装置の無線従事者として無線局を利用するための申請手続きを行うとともに、実際に航空機に搭乗して装置を運用したり、測定したデータを処理して画像化したりしています。能登半島地震が発生した後には被災地の上空を飛んで地表の測定をおこないました。

航空機搭載SARの3代目についてのディスプレイ(電磁波研究所エントランス)

プロジェクトと私
NICT 研究職 牛腸 正則

5Gの基地局の電波を活用して
局所的な湿度の測定する研究にも
チャレンジ。

NICTの魅力の一つに、大規模なプロジェクトや長期的な視点からの研究に取り組める環境があります。私の場合、SARの研究を中心にしながらもその他のリモートセンシングプロジェクトにも携わっています。例えば、5Gの基地局の電波を使用して、大気中の水蒸気がどのくらいあるかを測定する研究も行っています。この研究は広範囲な地域のデータを取得するSARとは異なり局所的なデータを測定することができるので、工場など敷地内の湿度を知りたい事業所に提供することで社会貢献できると考えています。また、NICT本部には複数の棟があり、私が所属する電磁波研究所以外にも幅広い専門領域の研究者が多様なテーマのプロジェクトに挑んでいます。そんな他領域の研究者とは、所内発表会をはじめとした交流の機会が数多くあり、お互いが刺激を受け合える環境です。こうした構内交流が盛んなのもNICTの活力となっています。

NICT 研究職 牛腸 正則
NICT 研究職 牛腸 正則

※写真はイメージです

[もうひとつの顔]

休日は小説や映画でリフレッシュ。

休日は小説を読んだり、映画鑑賞をするなどで過ごすことが多いですね。好きな小説のジャンルはSFで、映画はアクションや宇宙探査ものを見て楽しんでいます。また、気が向いたら1泊2日ぐらいの旅行に出かけ地元のグルメを堪能しています。

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