NICT 研究職 宮地 利幸
NICTの人 ICTで、未来をどうする?

研究職

宮地 利幸

  • ソーシャルイノベーションユニット
  • 総合テストベッド研究開発推進センター
  • テストベッド研究開発運用室 研究マネージャー
  • 2007年入構

[プロフィール]

2007年連携研究部門産学連携グループ北陸リサーチセンター(現 総合テストベッド研究開発推進センターテストベッド研究開発運用室)の有期研究員に採用。その後テストベッド研究開発室副室長・北陸StarBED技術センター技術センター長などを歴任。2025年から経営企画部企画戦略室総括プランニングマネージャーとテストベッド研究開発運用室研究マネージャーを兼務。

※部署・役職はインタビュー当時のものとなります。

ICTで、未来をどうする?

社会を豊かにするシードをたくさん創り出す

NICT 研究職 宮地 利幸

新しく開発されたシステムや製品の挙動などを検証するテストベッドは、テスト専用の模倣環境を作ることだが、実世界とサイバー空間をつなぐデジタルツインにもつながるので、今後は従来のテストだけでなく新しいことにも挑戦していきたい。そして、社会を豊かで幸せにするシードをたくさん創り出す存在になりたい。

NICT 研究職 宮地 利幸

実験環境StarBEDの研究開発と運用を通して
幅広い企業や研究機関の開発を支援する。

NICT の実験環境StarBED は大学院時代の指導教官の提案により2002 年に設置されたもので、私の博士論文のテーマもStarBEDをより効率よく活用した実験を行うためのシステム設計と開発でした。そうした縁があって博士後期課程修了後、2007年に有期研究員としてNICTに入構。入構後も一貫してStarBEDをはじめとする実験環境であるテストベッドの研究開発を行ってきました。2013年にはサイバーセキュリティに関する研究内容を提案してパーマネント研究職に採用されました。私がずっと携わってきたStarBEDは、大規模汎用インターネットシミュレーターとして、システムや製品が設計通りに挙動をするのかといったことを実証するもので、数百台規模のPCサーバーや管理用スイッチ群などで構成された実験設備です。インターネットは大規模で複雑なため、小規模な環境やシミュレーションを使った検証だけではトラブルを模倣しきれず、実際の技術の運用場面で予期せぬトラブルが起こる可能性があります。しかし、StarBEDの場合は、膨大なPCサーバーを使って、より社会実装に近い環境で実証できるというメリットがあります。民間企業や大学といった研究機関などの様々な団体が利用し、ハードウェアやシステム・ソフトウェア開発などに貢献しています。

NICT 研究職 宮地 利幸

開発プロセスに応じて臨機応変に対応し、
ネットワークシステムや製品の開発に寄与。

ひと口にテストベッドでの検証といっても様々な段階があります。設計したシステムが設計通りに動くかといった検証をする概念実証などの初期段階から、発売直前の製品の機能検証など、開発プロセスに応じて臨機応変に対応しています。また、発売後の検証を行うケースもあります。例えば、ある企業が社内のイントラネットに新しいサービスを導入後にトラブルが発生したのですが、その障害をテスト環境で再現できず、その原因を調べることにも利用されました。このように開発したシステムが社会で正常に稼働するためにあらゆる検証を行っています。また、北陸StarBED技術センターではCyRealも運用しています。こちらはStarBEDの実機を使って再現された現実世界(リアル)で集めた様々なデータをシミュレーションやデジタルツインを使った仮想空間(サイバー)とつないでシステム全体の動きを確認できる仕組みです。IoT機器のようにインターネットを通じて相互に情報交換できる仕組みの機器があらゆるところで稼働していますが、そうした環境や状況を物理的に再現してICTシステムとの連携をテストすることが難しいので、シミュレーションなどを使って検証しています。

プロジェクトと私

テストベッドの研究開発と運用で
イノベーションを創出。

ソフトウェアやハードなどの製品、システムが正常に稼働しなければ大きな問題につながります。トラブルを未然に防ぐために、実際に使用される環境に近い環境を再現し、検証するためにテストベッドがあります。NICTを代表するICT技術のテストベッドのひとつであるStarBEDとCyRealの研究開発と運用が私の主な仕事です。民間企業や大学などの研究機関など、StarBEDなどを利用したいという方々のニーズをヒアリングし、様々な検証をすることで製品開発やトラブルの原因究明などに貢献するとともに、イノベーション創出の支援を行っています。

プロジェクトと私
NICT 研究職 宮地 利幸

国の研究機関という環境を生かして
0から1を生み出すシードを生み出していく。

2025年4月からは経営企画部に在籍し、機構全体の次期計画に向けた調整事項などを行っています。これまでは長年にわたり総合テストベッド研究開発推進センターに所属し、企業や大学などとも連携して研究と検証を行ってきました。これまでのキャリアからテストベッドに関する専門知識には自信がありますが、今回、経営企画に関わる経験をしたことで専門分野以外の機構全体の動きも見えてきました。今後はより広い視野から何を研究するべきかを考えていけそうです。また、国の研究所としての役割の一つは、新しい技術のシード(種)を創り出すことだと思います。民間企業でもイノベーションへの挑戦は行われますが、早期に収益化できるビジネスにしなければならないという課題があります。その点、NICTは国の研究機関として長期的視点や公的な視点から0から1へのシードを生み出しやすい環境があります。今後は、テストベッドの分野だけでなく、より広い視点から日本のICTが発展できる技術の開発に貢献していきたいと考えています。

NICT 研究職 宮地 利幸
NICT 研究職 宮地 利幸

※写真はイメージです

[もうひとつの顔]

地域活性化のための
ボランティア活動に参加。

40歳までは金沢青年会議所に所属し、国内外の多くのボランティアに関わってきました。その活動で出会った金沢素囃子の影響もあり、三味線を習っており、年に一度の発表会や地元のお祭りなどで披露しています。また、食べることも大好きなので、週末には妻とおいしいお店巡りを楽しんでいます。

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