ICTで、未来をどうする?
知財法務から
オープンイノベーションを支える

ICTでイノベーションを起こすためのキーワードの一つが共同研究であり、複数の組織の技術やアイデアを積極的に活用することで新しい創造価値が生まれる。知財法務という立場から共同研究を円滑に進め、NICTのオープンイノベーションを推進していきたい。

総合職
田巻 俊和
[プロフィール]
環境化学工学科卒業後、化学応用学専攻修士課程修了。筆記具・コスメ用品メーカーに就職し、研究開発および品質保証業務に従事し、知的財産業務を経験。2024年にNICTに転職、イノベーション推進部門知財活用推進室に配属。
※部署・役職はインタビュー当時のものとなります。

ICTでイノベーションを起こすためのキーワードの一つが共同研究であり、複数の組織の技術やアイデアを積極的に活用することで新しい創造価値が生まれる。知財法務という立場から共同研究を円滑に進め、NICTのオープンイノベーションを推進していきたい。

大学と大学院で化学を学んだ後、その専門知識が生かせる筆記具・コスメ用品メーカーに就職。その企業では、研究開発を皮切りに品質保証業務や知的財産業務にも関わっていました。知的財産の業務を経験したことで、研究成果をどのように 保護・活用するのかという観点に関心を持つとともに、技術と法律の両面からものづくりを支える仕事に興味を覚えました。その後、専門性を高めたいという思いと、民間企業ではなくより公的な立場で研究開発を支える仕事に携わりたいという気持ちが強くなり、転職を決意。転職活動をする中でNICTの存在を知り、「研究成果を広く社会に還元していく」というミッションへの共感や最新のICTに携われる点にも大きな魅力を感じました。最終面接では、理事長をはじめ、面接官の方々の研究と技術への真摯な対応にも感銘を受けて入構を決意しました。ただ、入構前に知財の知識はあったものの、技術移転や知財法務の経験があまりなかったことから不安もありました。しかし、入構後の業務を通じて、研究者や関係部署と意見交換をしながら検討していく中で知識も身につき、共同研究を支援する業務に大きなやりがいを感じています。

知財活用推進室には三つのチームがあります。知財の出願手続きや管理を行うチーム、知財などの研究成果の社会実装を支援するチーム、そして私が所属する知財法務チームです。知財法務では、共同研究契約等における知的財産の取り扱いを決める条文の内容確認や調整といった重要な役割を担っています。契約書という形式的な文書の中にも、研究者の思いや社会的なミッションが込められているので、その思いを生かした契約書にすることが大切です。契約交渉でこちらの意見が反映されたり、自分が関わった共同研究が実際に動き始めた時は大きなやりがいを感じます。チームは5名のメンバーで対応していますが、知財法務では 年間400件に及ぶ案件に対応しています。多くの案件が同時進行で行われているので進捗管理には配慮しています。また、共同研究契約が締結されないと共同研究はスタートできないので、スピードと確実さの両立を心がけて業務を進めています。
共同研究をスタートさせるため、
様々な調整を経て契約書を作成する。
私が所属する知財法務チームは、NICTの研究室が外部の研究機関や民間企業等と共同研究をすることが決まった後に、契約書内の知財に関係する条文確認や調整など行います。その業務内容はケース・バイ・ケースで、契約内容について研究室から相談を受けることもあれば、NICTの規程の範囲内で相手先との調整内容を反映した条文の作成、あるいはあらかじめ研究室が契約書を作成している場合は、その内容確認を行います。こうしたプロセスを経て知財に関する契約書を作成し、相手先と合意に至って初めて共同研究がスタートすることになります。


知財活用推進室には経験豊かな職員が多く在籍しています。私は知財に関わってまだ7、8年ですが20年以上のキャリアがある方もおられ、分からないことは教えていただきながら専門家としての知見を深めています。NICTはフラットで風通しが良いので気兼ねなく相談できる点もありがたいです。また、先輩方からは答えを教えていただくよりも「考え方」を教えていただく機会が多いので、専門家としての見識を磨くことができます。イノベーションを起こすには単独研究では限界があり、今後それぞれの組織が持つ専門知識や技術を活用できる共同研究が果たす役割はさらに大きくなると思います。そんなオープンイノベーションのスタートに当たる知的財産の契約調整は不可欠な業務といえるでしょう。今後も社会に貢献できる研究開発を支えるために専門性を高めるとともに、柔軟性を発揮しながら業務に取り組みたいと考えています。


※写真はイメージです
[もうひとつの顔]
家族のサポートをするため、
フレックス勤務制度を活用。
仕事以外では、家族のサポートをすることを大切にしています。家族に介護が必要な人がいるので、通院や診療の付き添いをしなければならない時には、フレックス勤務制度を活用することで柔軟な働き方ができるので、家庭と仕事の両立が可能です。
