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監事(非常勤)土井 美和子

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「3つの壁」と「あおいくま」

こんにちは、土井と申します。1979年に大手電機メーカに入社し、女性の研究者として、「前例がない」ことに多く取り組んできました。その経験をぜひ活かしてほしいとのことで、2014年からNICTで監事をしております。
皆さんは、人生の大きな岐路にいて、どのような環境で研究を進めるか悩まれているかと思います。この場をお借りして、今までの経験をもとに、今後の人生で生じるであろう3つの壁を紹介するとともに、その壁を乗り越えて、研究を進める上で役立つ、「あおいくま」を紹介したいと思います。あわせて、私の目から見たNICTと求められる人材もご紹介いたしますので、進路選びのご参考にしていただけると幸いです。

キャリア構築の「3つの壁」

仕事を進める上では、誰しも壁にぶつかることがあります。特に、大きく3つの壁があるかと思いますので、その3つの壁と破り方をご紹介します。

第1の壁「前例がない」 → 破り方「前例を作る」

入社当時、女性修士で企業に入るのは、大学にとっても、企業にとっても初めての経験で、前例がなく、物事が進まないことも多くありました。しかし、逆転の発想で、論文や特許と同様、「前例がある」ことを示す、つまり、自分で前例を作ればよいのです。
NICTは我が国唯一の情報通信(ICT)を専門とする公的研究機関ですが、この分野は変化が非常に激しく、前例がないことばかりです。柔軟な発想を持ち、前例を自ら作ることができる、若い力が強く求められています。

第2の壁「余裕がない」 → 破り方「優先順位を付ける」

入社後、2人の子どもを持つと、自分の意思だけでは制御できない事柄が増え、余裕がなくなりました。しかし、優先順位を見直し、集中して取り組むことで、余裕をもって過ごせるようになりました。
子育ては予想外の連続で、余裕を持つことは難しいことですが、NICTには、テレワークや裁量労働制により、様々な場所で自由な時間に働ける環境、充実した福利厚生があります。研究者として、一人の親として、リソースを選択・集中させることで、育児を含めた、プライベートの充実と研究者として成果を出すことの2つが両立できる環境があります。

第3の壁「自分を閉じ込める」 → 破り方「ゴールを共有してリスクを取る」

自分がリーダーとなった当初、失敗を恐れて全てを自分で行おうとしたために、チャレンジできなくなっていました。しかし、メンバーの適性を見極め、チームとしてのゴールを共有することで、各メンバーの様々な可能性を伸ばし、成果を上げることができました。
NICTは、若手であっても多くのことを任され、チャレンジできる環境があります。経験豊富な研究者たちと協力しつつ、自らの可能性を最大限に伸ばし、様々な研究開発を行うことができます。

踊る「あおいくま」

今まで、これから皆さんが直面するであろう「3つの壁」についてお話いたしました。しかし、研究者として活躍する中でどうにも研究がうまくいかないということがあると思います。
次に、そのような時に、皆さんの助けになるであろう、私の頭の中で時々踊っている、「あおいくま」について、紹介します。子どもの研究室に貼ってあった言葉で、出典は不明ですが、私なりの解釈をご紹介します。あわせて、NICTが求める人材像もご紹介します。

「あ」:焦らない

焦るかどうかは、得られている情報の量と決断までの猶予時間によって大きく変化します。これまで研究を進めていて、すぐに思うような結果が出ず、じたばたとしてしまうこともあったと思いますが、そのようなときも焦らないことが大事です。
NICTは、国立研究開発法人という公的な立場にあり、多くの情報が集まるとともに、すぐに成果を求めるのではなく、中長期的な研究が可能です。実用化を見据えつつも、中長期的な視点を持ち、焦らず研究を進められる人材を求めています。

「お」:怒らない

自分は相手としっかり対話をしているつもりでも、意思疎通が不十分な時は往々にしてあります。自分の専門外の研究者等と話をするときは、相手の言うことが良く理解できないこともあったかと思います。そのような時は、まずは落ち着いて相手の話を聞き、相手と自分の考えの違いはどこにあるのかを冷静に分析することが大事です。
NICTは、大学、産業界、自治体、国内外の研究機関とのコラボレーションを積極的に進めており、これまで話をしたことがないような研究者等と話す機会が多くあります。相手の考えを冷静に理解し、他分野とのコラボレーションを積極的に進められる人材を求めています。

「い」:いばらない

時には自分の出した成果に慢心してしまうこともあるかもしれません。しかし、研究室の先生・仲間からアドバイスをもらう、事務方からサポートしてもらうなど、研究には多くの人が関わっています。サポートしてくれる人があってこそ研究に集中できるということを常に心に留めることが大事です。
NICTでは、国家的プロジェクトに関わることも多く、しっかりとした成果を出すための研究サポート体制が充実しております。サポート部門とも連携しながら、NICT全体で成果を出せる人材を求めています。

「く」:腐らない

研究を進めていると、どうしてもうまくいかない時期、自分が嫌になって、自分を侮るようになることもあると思いますが、次の思考に切り替えることが大事です。
NICTは、これまでの研究成果や公的な立場により、大きな社会的期待が寄せられていますが、どうしても思うように成果が出ないときもあります。そのような時も、腐らずにチャレンジし続けられる人材を求めています。

「ま」:負けない

研究には多くのライバルが存在しているかと思いますが、自分以外は切磋琢磨すべきライバルであり、勝たねばならない相手は自分自身です。「知人者智 自知者明」。自分の得意なことを知り、それを伸ばす。次に、苦手なことを一つでも苦手を得意に変えていくことが重要です。
NICTは、我が国唯一の情報通信を専門とする公的研究機関であり、日本代表として期待されています。そのため、日々自分を成長させ、グローバルな環境でも勝ち抜ける競争力を身に着けられる人材が必要です。

ダイバーシティによって活躍できるNICT

情報通信分野の女性研究者はまだそう多くはありません。しかし、デジタルトランスフォーメーションによる大きな変革を迎えるこれからの時代、NICTが目指すオープンイノベーションにおいて女性の着眼点や柔軟性は大きな力になります。NICTには、ダイバーシティ(多様性)を受け入れ、様々なライフステージを通してキャリアを築ける環境や制度があり、様々な立場で活躍し、大きな研究成果を出す女性研究者がいるので、安心して働けると思います。
前述の「3つの壁」を乗り越えることも、「あおいくま」を常に心に留めておくことも簡単なことではありませんが、NICTには、これを実現できる素晴らしい研究環境、切磋琢磨できる多様で優秀な人材がそろっています。女性研究者、そして若手研究者の皆さんには、ぜひNICTをその活躍の場として選んでいただければと思います。

略歴

1979年、東京大学大学院修士課程修了。同年、(株)東芝に入社。博士(工学)(東京大学)。(株)東芝研究開発センターヒューマンセントリックラボラトリー技監、同研究開発センター技監、首席技監を経て、2014年から現職。「ヒューマンインタフェース」を専門分野とし、日本語ワープロ、機械翻訳、電子出版、CG、VR、ジェスチャインタフェース、道案内サービス、ウェアラブルコンピュータ、モバイルEC、ネットワークロボットの研究開発に従事。

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